太田光、名前を『川淵』に変え!?「TBS DOCS」のチェアマンに就任!

TBSのドキュメンタリー映画の新ブランド「TBS DOCS」に、爆笑問題の太田光がチェアマンに就任し都内のクライミングジムにて会見イベントを開催した。

会見イベントには太田光のほか、フリークライマーの大場美和も出席し、11月25日から公開される「人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版」の話で盛り上がりをみせた。

去年と今年3月に開催された「ドキュメンタリー映画祭2022」ではアンバサダーを務めた太田は「チェアマンということで名前を『川淵』とかえさせていただきます」とあいさつし、「去年の上映の反響はかなりありました。僕の耳には届いていませんけどね」と続けてボケつつ「作品を観る前はそれほどたいしたものではないだろうと思っていたけれど実際に観たら驚いた。どれをとっても素晴らしくハイレベル。改めて TBSを見直した」とTBSが誇るドキュメンタリー作品のクオリティに舌を巻いていた。

『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』について太田は「世の中にはこんな人生を送っている人がいるのかと、山野井泰史という存在にビックリ。俺なんてネットで炎上しながら悩んでいるけれど、そんな社会とは全く別の世界で生きている。しかも自分と同い年。俺はどれだけぬるま湯で生きてきたのかと思わされた。山野井さんとはいつか対談したい」とすっかり魅了された様子。

さらに本作は、岡田准一が初めてドキュメンタリー作品のナレーションを担当しているということで、太田は「岡田君がナレーションを担当していると聞いたときは『なぜ俺が選ばれなかったのか…』と思った」と落ち込むも「岡田君のナレーションはカッコいい。彼自身もストイックな人なので山野井さんとの共通点もある」とボケながら納得の表情だった。

大場も作品について「武石浩明監督自身も登山をするということで、山野井さんと関係を築いてその挑戦を映像に残してくださったのは貴重なこと。25年という長い期間密着されているということで、山野井さんの考え方の変化なども見ることができて、一人のクライマーの歴史を感じました」とクライマーとしての視点で語る。太田は山野井氏について「無謀に見えるけれど、実は慎重であり冷静。だから今も生きている」と分析し「自分と照らし合わせると勉強になる。俺がもしクライマーだったら絶対に死んでいるはず」と自戒を込めてリスペクトしていた。

また太田は、12月16日公開の『戦場記者』に「戦争が世界中で長く続いていることを思い知らされる作品」と評し、2月14日公開の『日の丸 寺山修司40年目の挑発』に「1967年に製作されたオリジナル版はお笑いを始めたころに見て、バラエティ番組でパロディをやったくらい。それくらい気になるテーマだったので興味深かった」とそれぞれ感想を述べた。

この日は『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』ヒット祈願として、大場がボルタリングを生パフォーマンス。太田の「黄色のやつが滑りやすいよね」という知ったかぶりを挟みつつ、大場はスイスイと反り立った壁面を登り、ヒット祈願の幕が入った可愛らしいくす玉を割った。大場のクライミング技術に触発された太田は「自分もクライミングを練習して挑戦をしてみたい。まずは山野井さんに案内してもらって高尾山に行きたい。寒いのが苦手なのでロープウエイを使って」と謎の意気込みで報道陣を笑わせた。

さらに来年行われるTBSドキュメンタリー映画祭2023の開催とポスタービジュアルも発表された。太田は「ポスターデザインはおそらくバンクシーのパクりだろう」といじりつつ、東京のみならず、大阪、名古屋、札幌での拡大開催に「北海道の人に観てもらうのが悲願だった。その願いがようやく叶った。是非とも田中義剛に観てほしいね」とボケながらも全国的展開を歓迎。大場も「たくさんの場所で作品を観られるのは楽しそう」と映画祭の成功を願っていた。

■『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』作品概要■
語り:岡田准一 監督:武石浩明
撮影:沓澤安明 小嶌基史 土肥治朗 編集:金野雅也 MA:深澤慎也 音楽:津崎栄作
企画・エグゼクティブプロデューサー:大久保竜 チーフプロデューサー:松原由昌 プロデューサー:津村有紀
TBS DOCS 事務局:富岡裕一 協力プロデューサー:石山成人 塩沢葉子
製作:TBSテレビ 配給:KADOKAWA 宣伝:KICCORIT 2022年/日本/109分/5.1ch/16:9 ©TBSテレビ

2021年、登山界最高の栄誉「ピオレドール生涯功労賞」をアジア人として初受賞。世界の巨壁に《単独・無酸素・未踏ルート》で挑み続けた登山家・山野井泰史。はじまりは1996年、ヒマラヤ最後の課題「マカルー西壁」に単独で挑む《究極の挑戦》への密着取材。その後、山野井をめぐっては、2002年に凍傷で手足の指10本を失うこととなるチベット・ギャチュンカンでのサバイバルがあり、2008年には奥多摩山中で熊に襲われ重傷を負うアクシデントにも遭った。それでもなお“垂直の世界”に魅せられ、挑戦し続ける登山家の魂にカメラは迫る。ナレーションは今回初めて“語り手”としてドキュメンタリー映画に参加する岡田准一。監督は自らもヒマラヤ登山経験のあるジャーナリスト・武石浩明。長期に渡る取材を通して《極限の人》の実像に迫る、唯一無二の作品を作り上げた。

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