「第三者の犯行の可能性もまだ捨てきれない」スプリンクラー水浸し事故の原因解明へ 11月28日に事故調査委初会合=静岡・裾野市

オーケストラが水浸しになったスプリンクラー事故で、静岡県裾野市は事故調査委員会の初会合を11月28日に開くことを明らかにしました。第三者の専門家によって故障がなかったか、本格的な検証を進めます。

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事故のあった裾野市民文化センター大ホール

<裾野市 村田悠市長>

「第1回の事故調査委員会は11月28日午後に実施する予定です」

静岡県裾野市の村田悠(はるかぜ)市長は11月21日の定例会見で、「スプリンクラー事故」の事故調査委員会の日程を明らかにし、委員長には静岡大学工学部の近藤淳教授が就任すると発表しました。

<シンフォニエッタ静岡 指揮者 中原朋哉さん>

「ポンプの音がしてスプリンクラーの水が出てきた。みんな楽器を救出するため、ずぶぬれになっている」

楽団によりますと、この事故で5人が負傷し、打楽器や弦楽器など100点以上が破損。また、裾野市側の被害額も最低でも約1億5900万円に上ります。

舞台上のスプリンクラーは、レバーによる手動操作でのみ動く仕組みですが、これまでのところ異常や故障の報告はなく、原因は不明のままです。このため市は、事故調査委員会で故障を含め、機械に原因があったのか、検証していきます。

一方、何者かが故意に作動させた可能性もあり、この点は警察に捜査をゆだねています。

<裾野市 村田悠市長>

「なかなか至らぬ点があって楽団の皆さんには不快な思いをさせたということは感じております。しかしながら、今回のこの件に関しましては第三者の犯行の可能性もまだ捨てきれないことから謝罪はしかねると思っております」

事故調査委員会では2022年度内に報告書を取りまとめる予定です。市は委員会の報告を受けて楽団への対応を判断する方針です。

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