雨や雪でも大丈夫…福井市中央公園の屋根付き遊び場2024年完成予定 ネットや滑り台など10遊具

福井県の福井市中央公園南東部に整備する全天候型の遊び場のイメージ(福井市提供)

 福井県福井市は11月21日、福井市中央公園の旧順化公民館跡地に整備する全天候型の遊び場の概要を発表した。大小四つの円形の屋根スペースを設け、ネット遊具や滑り台などを設置。子どもを安心して遊ばせることができる視認性が高く明るい空間とし、既存の広場との回遊性を持たせる。12月から市民の意見を募り、整備に反映させる。

 全国的にも珍しい城郭内の遊戯広場として、歴史を身近に感じながら遊び、地域への愛着につなげてもらおうと、コンセプトには「しろあそび 城郭の中で走り回る子どもたち」を掲げた。福井県が各市町に最大1億円を支援する補助事業などを活用し、総事業費は約1億5千万円。同公園南東部の約950平方メートルに整備する。

 福井市のイメージロゴ「福いいネ!」や福井県の形を模した屋根面積約170平方メートル、高さ最大5メートルのメイン施設には、網を自由に登ったりその上ではねたりできるネット遊具などを設置。そのほか、日陰での休憩にも使える高さ約3メートル、屋根面積約30平方メートルのスペースを3カ所設ける。屋根には光を通しやすく降雪にも耐えられる白色のテント膜を使用する。人工芝を敷く予定。

 遊具には、障害の有無などに関わらず多様な子どもが遊べる「インクルーシブデザイン」のものを採用し、10個前後設置する計画。遊具や噴水のある既存の広場などとの回遊性を持たせるため、整備する広場との境にある現在の記念碑などは公園内に移設する。

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 福井市建設部内の若手・子育て世代の職員が昨年度からプロジェクトチームを結成。庁内での検討会や遊具メーカー、学識者からの聞き取り、公園利用者へのインタビューを通して、計画案を検討してきた。2人の子どもを育てる道路課主事は「急な雨や夏の日差しにも対応できる施設になる。子どもも大人も安心して楽しめる公園になってほしい」と話した。

 12月1日には福井市ホームページで整備概要を公表し、遊び場に設置してほしい遊具や整備概要への感想などを同20日まで募る。来年6月にも着工し、2024年3月の完成を予定する。問い合わせは福井市公園課=電話0776(20)5460。

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