新幹線で「繁華街にも人を」 JR九州・古宮社長が講演 長崎

JR九州の古宮社長らが講演した懇談会=長崎市、出島メッセ長崎

 九州の経済団体「九州経済フォーラム」(石原進会長)主催の「地域間交流懇談会in長崎」が21日、長崎市尾上町の出島メッセ長崎であった。JR九州の古宮洋二社長が講演し、西九州新幹線の開業を機に「(再開発が進む)長崎駅周辺だけが元気になるのではなく(浜町アーケードなど)繁華街も一緒に市中心部に人を呼び込んでいく取り組みが大事」と述べた。
 古宮社長は九州新幹線鹿児島ルート開業前後の事例を挙げながら、通勤・通学圏の拡大など開業に伴う変化を紹介。西九州新幹線は長崎―諫早、大村両駅間の近距離料金を抑えて日常使いを促すなど「『日本一短い新幹線』だからこその施策を考えていく必要がある」と話した。
 九州新幹線長崎ルートの全線開通に向け、佐賀県内の未着工区間(新鳥栖―武雄温泉)については「(バスも含めた)交通の結節点である佐賀駅を通るルートが一番便利」との認識を改めて示した。
 懇談会は毎年九州各県で開いており、本県開催は11年ぶり。約150人が参加した。大石賢吾知事が本県のまちづくりや産業の動きなどについて説明したほか、通販大手ジャパネットホールディングス(佐世保市)の髙田旭人社長らの講演もあった。


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