「子どもの居場所」テーマに意見交換 県庁・ココロねっこフォーラム

子どもの居場所について意見を交わしたココロねっこフォーラム=県庁

 子どもの健全育成を促す県民運動「ココロねっこ運動」の推進を目指すフォーラムが21日、長崎県庁であり、子育て支援や教育、行政の関係者ら約100人が「子どもの居場所」をテーマに、大人の役割や子どもへの向き合い方などについて意見を交わした。
 11月は運動の強調月間。パネルディスカッションに3人が登壇し、居場所づくりの実践事例を紹介した。
 福岡県宗像市の「子ども支援ネットワークWith Wind」の藤原浩美代表は子どもが自然の中で自由に遊べる「プレーパーク(冒険遊び場)」を紹介。「場は提供するが自由に何をしてもいい、ということを大事にして関わっている」と話し、監視し過ぎずに子どもに寄り添い、見守ることの大切さを指摘した。
 長崎市の「女の都小学校区放課後子ども教室」の飯笹芳子さんは2011年から開く同教室について説明。「家庭、学校、地域が感謝し合う連携の中で、子どもたちは健全に育つと実感している」と話した。
 参加者から健全育成活動の担い手の高齢化も提起され、大学生に協力してもらった事例も紹介された。国立諫早青少年自然の家の蓮見直子所長は「大学生が『またここに来たい』と思ってくれれば、就職で県外に出ても戻ってくる可能性もある。若い世代を巻き込んでほしい」と提言した。


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