静岡・御殿場市は15日、市の許可を得ずに盛り土した上、崩落した箇所の安全対策を講じなかったとして、盛り土した業者を刑事告発した。
この盛り土は、御殿場市の業者が2万6000平方メートルの私有地に2016年ごろから計2万立法メートルにのぼる土砂を持ち込み造成したもの。
市は2019年、土地の所有者9人に、さらに2021年、業者に対し事業の中止命令を出した。
しかし、その後雨の影響などで「のり面」が10か所崩壊したことが確認され、2021年、市は業者に安全対策を求める措置命令を出したが、業者は期限までに対策を講じなかった。
その後も市は、業者などに対し安全対策を講じるよう求め話し合いをしていたが、進捗がなかったことに加え、8月以降連絡も取れなくなったことから15日、業者を市の埋め立て規制条例に違反したとして警察に刑事告発した。
(御殿場市 勝又市長)
「誠意も見られない。是正する姿勢も全く見られない中で、このままでは万が一 市民の命が脅かされる中で告発した。」
現在、土砂は運びこまれておらず、盛り土の周辺に民家もないが、市は再度 安全性を確認するため、現地調査を行う方針だ。