サッカーワールドカップ2022日本代表のユニホームに福井のタフな技術 国内唯一のライセンス、受注人気の選手は

熱転写ラベルを貼り付けた日本代表と同じ仕様のユニホーム=福井県福井市清水杉谷町のジャパンポリマーク

 11月20日に開幕したサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で、サムライブルーの日本代表ユニホームの背中に輝く黄色のナンバー。福井県の企業が選手名と背番号のラベルを手がけた。独自の接着技術を生かし、はがれないタフさが特長で、23日に強豪ドイツとの初戦に臨む日本代表を背中から後押しする。

 アパレルのブランドロゴやマークを生地に装飾する「熱転写ラベル」製造販売のジャパンポリマーク(福井市清水杉谷町)は、日本代表ユニホームの「ネーム&ナンバー」のラベルを国内で唯一製造販売できるライセンスを持つ。

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 ラベルは透明なフィルムに印刷され、熱と圧力を加えて貼り付ける。久保浩章社長は「サッカーは選手同士のコンタクトが多いが、丈夫ではがれず、色あせないのが売り」と話す。

 日本がW杯に初出場した1998年フランス大会以降7大会連続で採用されている。軽量化や機能性向上など進化するユニホーム生地に対応し、接着技術の改良や開発に励んできた。

 「サッカーは特にユニホームを着て応援する文化が定着している」と久保社長。同社では、選手着用のユニホームと同じ仕様の「オーセンティック」と、素材などを安価な仕様にした「レプリカ」のユニホームのラベルも請け負っている。戦績や選手の活躍によって受注量にも影響があり、日本戦に注目する。開幕前の受注状況では久保建英、三笘薫、町野修斗選手らの人気が高いという。

 久保社長は「選手名と背番号は視認性の高い黄色なので目立つ。福井の技術を多くの人に知ってもらえるきっかけになればうれしい」と力を込める。

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