ワクチン巡る「分断」懸念 ファウチ氏が退任会見

22日、米ホワイトハウスで、記者会見するアンソニー・ファウチ氏(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米政権の医療顧問トップ、アンソニー・ファウチ氏(81)は22日、12月の退任を前にホワイトハウスで最後の記者会見に臨んだ。新型コロナウイルスのワクチンについて「社会が分断され、政治的な理由で接種を拒む人たちがいる」と懸念を表明。ワクチンを巡る陰謀論には正しい情報を積極的に発信する必要があると強調した。

 ファウチ氏は1984年から国立アレルギー感染症研究所長を務める感染症対策の権威。コロナ対策に消極的なトランプ前大統領の記者会見に同席してマスク着用の重要性を呼びかけ、多くの国民の信頼を集めた。12月に政権顧問と所長の両職から退く。

© 一般社団法人共同通信社