ワールドカップで優勝候補のアルゼンチンを1-2で撃破したサウジアラビア。歴史的番狂わせとなり、世界に衝撃を与えている。
試合後、サウジのエルヴェ・ルナール監督はこう述べていた。
「素晴らしい選手たちを祝福する。
3年半前にサウジに来ることを決めて以降、上層部や素晴らしい会長やスポーツ省は常に支えてくれた。
2~3週間前に王子に謁見した時も一切プレッシャーはかけられなかった。
それがサッカーに取り組むべきやり方だ。プレッシャーをかけすぎると、常にうまくいくわけではないからね。
我々は非常にいい準備ができたが、それでもアルゼンチンが素晴らしいチームであることを忘れてはいけない。
彼らは36試合無敗を続けていたし、南米王者でもある。
素晴らしい選手たちを揃えているが、これがサッカーだ。完全にクレイジーなことが起きることもあるのさ。
我々は20分ほど楽しいセレブレーションをするだけさ。まだ2試合ある。あるいはそれ以上ね。
W杯では自分たちのことを信じる必要がある。サッカーではどんなことでも起きうる。
相手のモチベーションが最高でない時もある。それは普通のことだ。
我々も格下と対戦する時に起きることだ。それを人々が理解できない時もある。
サウジ相手にメッシが(高いモチベーションだ)と想像できるかい?
当然、彼は『とてもいいスタートを切る必要がある』と言うだろう。だが、ブラジル戦のようなモチベーションではない。それが普通。サッカーの一部だ。
我々はサウジサッカーの歴史を作った。永遠に刻まれるだろう。
それは一番大事なことだが、前を見据える必要もある。まだ難しい2試合が残っているからね」
一方、アルゼンチンのリオネル・スカローニ監督はこう話していた。
「4~5分で2ゴールを奪われたので受け入れるのは難しい、枠内シュートはあれだけだった。
自分たちを奮い立たせ、残り2試合に勝たなければいけない。それ以上を分析する必要はない。
悲しい日だが、頭を上げて、やっていかなければいけない。
サウジの(ハイライン)プレーは分かっていたし、実際、この1週間はDFラインを前身させた状態で試合の準備もしていた。
(得点が取り消された)オフサイドは新たなテクノロジーのよるミリ単位のものもあった。だが、それ以上に相手がうまくやった。
前半は我々のものだった。あのオフサイドは他の瞬間ならゴールになっていただろう。
ハーフタイムには、試合は奇妙なものなので、1点が全てを変えうると伝えていたが、その通りになってしまった」
相手のハイライン戦術は把握していたとしつつ、不運な面もあったととらえているようだ。
アルゼンチンは残り2試合でメキシコ、ポーランドと対戦。サウジもポーランド、メキシコと戦う。