ジャッジはハーパーの3億3000万ドルを超え最大のFA契約になるか

ヤンキースから新たなオファーを受け、地元球団のジャイアンツとも交渉予定であることが報じられているアーロン・ジャッジは、史上最高金額のFA契約を手にするかどうかが注目されている。今季62本塁打を放ち、アメリカン・リーグのシーズン本塁打記録を61年ぶりに更新してMVPを受賞したジャッジ。年平均では野手初となる4000万ドルの大台に乗ることが有力視されているが、契約総額でブライス・ハーパー(フィリーズ)の13年3億3000万ドルを超えられるかは契約年数次第ということになりそうだ。

野手が手にした契約のうち、年平均の金額が最も高いのはマイク・トラウト(エンゼルス)で3554万ドル。メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者によると、キャリアハイのシーズンを過ごしたジャッジは「年平均4000万ドルを超える契約」を目指しており、トラウトの記録を塗り替えるのは確実とみられている。

年平均ではなく契約総額で見ると、FA市場で過去最大の契約はハーパーが得た13年3億3000万ドル。ハーパーは契約年数が非常に長いため、契約総額が膨れ上がった。もしジャッジが年平均4000万ドルの契約を得た場合、契約期間が8年ではハーパーの総額に届かない。ヤンキースやジャイアンツが現在30歳のジャッジに9年以上の契約をオファーするかどうかがポイントとなる。

「ジ・アスレチック」のジェイソン・スターク記者は「(ジャイアンツ編成本部長の)ファーハン・ザイディは30歳の選手に高額な10年契約を与えることが論理的ではないことを理解しているに違いない」とする一方、ジャイアンツにはジャッジに超大型契約をオファーするだけの資金的余裕があることを指摘。「ジャッジはミッキー・マントルのような位置づけの選手になりつつある。ヤンキースは全力で引き留めにかかるだろう。ジャッジのための予算を作るはずだ」といった趣旨の発言もしており、生え抜きのスーパースターを引き留めたいヤンキースと資金的余裕のあるジャイアンツによる熾烈な争奪戦が繰り広げられることは間違いなさそうだ。

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