尼崎市長選挙で維新がまさかの兵庫県で5連敗!勝敗を分けた要因とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2022年11月22日に公開された動画のテーマは……兵庫で維新が5連敗!尼崎市長選挙!

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、維新対非維新の一騎打ち対決として注目された尼崎市長選挙について語っていただきました。

【このトピックのポイント】
・11月20日投開票の尼崎市長選挙は現職後継候補の松本氏が大差で当選。現職市長の評価の高さが勝因か
・維新は2013年以降兵庫県内の市長選挙で5連敗。松田氏は事前の下調べ不足を指摘
・無党派層に強い維新は支持の高い地域で伸び悩む傾向あり。他党の支持層を切り崩す戦略が求められる

11月20日投開票 尼崎市長選挙は無所属新人の松本氏が当選

11月20日に投開票を迎えた尼崎市長選挙。日本維新の会公認の大原氏に対し、現職の稲村市長の後継候補とされた松本氏が約3万票の大差で勝利しました。

松本氏は無所属でしたが実質自民・立憲・公明が一部支援し、維新対非維新の一騎打ちとして「業界的にも注目されていた選挙」と松田氏は解説しました。

告示前の情勢調査では横一線、あるいは大原氏リードと伝えられていましたが結果は松本氏の大勝に終わった尼崎選挙。その差はどこで生まれたのでしょうか。

松田氏はその理由に現職・稲村市長の評価の高さを挙げます。

尼崎市といえば、かつては治安の悪さや公害問題などマイナスイメージの強い街でした。しかし2002年から2期務めた白井市長、そしてその後3期務めた稲村市長という2人の女性市長の20年に渡る改革によって環境の改善が図られてきました。

その改革を成し遂げた稲村市長の市政に対する尼崎市民の満足度も高く、後継指名された松本氏も高い支持を集めたというのが松本氏の勝因と松田氏は分析。

一方で、維新からすると物理的にも文化圏としても大阪に近い尼崎市は「兵庫の中で勝てるとしたら尼崎」というイメージがあったものの、維新の訴える改革路線が市民から支持を得られず大敗する結果となりました。

維新は兵庫県内で国会議員を衆参合わせて13人抱えており、地方議員も大阪に次ぐ組織力を持つ政党です。

今回の結果にMC鈴木は「住民のみなさんは市政と国政を切り分けて投票しているということですね」とコメント。松田氏も「国政と地方議会、首長でそれぞれ有権者の選び方や意識がこんなに違うということですよね」と同意しました。

維新は兵庫県の市長選挙で5連敗

日本維新の会は2013年の伊丹市、宝塚市の市長選挙でそれぞれ敗れています。

松田氏によると、その際にいったん首長選挙への出馬をやめたとのこと。その後は地方議会議員を増やし国政では選挙区と比例代表で票を集め、昨年は兵庫県知事選挙で当選を果たすなど勢力の拡大に尽力してきました。

しかし2021年の宝塚市、2022年の西宮市、そして今回の尼崎市の市長選挙で立て続けに敗れ、兵庫県内の市長選挙で5連敗を喫する結果に。松田氏は「兵庫県内の首長選挙に今後も候補を擁立するためには戦力を見直すことになるのでは」とコメントしました。

今後、兵庫県内で維新が勢力を拡大するためにはどのような戦略が求められるのでしょうか。

松田氏はこれまでの選挙について「事前の下調べが不十分」と分析します。尼崎市長選挙に関しては「現職市長の支持率や政党支持率を調べれば勝てないことが分かったのでは」とコメントします。

松田氏によると、無党派層に強い維新の支持率が高い地域では無党派層が少ないという傾向があるとのこと。そのため、維新の支持層を固めるとそこから先が伸び悩むことになってしまいます。

松田氏は「他の政党の支持層を切り崩す主張や構図の作り方、候補の魅力を組み合わせていけば勝てる選挙もあると思う」と解説しました。

また、尼崎市長選挙では現職の後継候補に敗れたことを踏まえ「改革が必要で閉塞感が高まっている地域の方が勝ちやすいのでは」とコメントしました。

動画本編はこちら!

尼崎市は「関西の武蔵小杉」!?市の発展に維新の敗因があった!

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