【DeNA】今永、WBC出場へ高まる意欲「心も体も整理して」 グラウンド外でも「人狼ゲーム」で率先的に交流

秋季練習で汗を流す横浜DeNAの今永(左)=19日、横須賀市夏島町の2軍施設「DOCK」

 日本代表「侍ジャパン」の強化試合を終えた横浜DeNAの今永昇太投手(29)が、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への意欲を強くしている。

 「選ばれているかは分からないが、もし(メンバーに)名前を挙げてもらえたらしっかりと心も体も整理してやっていきたい」と吉報に備える。

 9日のオーストラリア戦に先発すると、4回で10三振を奪う圧巻の投球を見せた。それでも「内容ほど手応えがあったわけじゃない」と振り返る。直球で押し込んだ一方で、「相手のレベルが上がるほど真っすぐへの対応も上がってくる。ボールをしっかり曲げたり、しっかり落としきったり、そういうことはできなかった」。さらなる強敵との対戦を想定するからこそ、合格点は出せなかった。

 今回の投手陣では2番目の年長者。グラウンド外での交流も率先して音頭を取った。参集初日に宿舎の内線で森浦(広島)や高橋宏(中日)らに呼びかけていた。「今永ですけど、『人狼ゲーム』はできますか」

 必然的に会話が生まれる推理ゲームを通じて、壁を取り払った。「1週間しかなかったので、打ち解けきらずに帰っていくのは僕も悲しい。また球場で会った時に込み入った話ができる関係になれば楽しいなと思って」。あくまで自然な行動だった。

 実力と人格を兼ね備えた左腕を、憧れの存在として名を挙げるルーキーや若手選手は多い。「うれしいけど、まだまだ自分はそんな存在じゃないと思う。より多くの野球選手の目標になれるように頑張っていきたい」。照れ隠しをするように表情を引き締めた。

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