新生岡山城の魅力、活用策考える フォーラムで歴史学者磯田さんら

岡山城の魅力や活用策を語り合う(左から)千田さん、磯田さん、大森市長

 リニューアルオープンした岡山城を生かしたまちづくりを考えるフォーラムが23日、岡山市北区駅元町の岡山コンベンションセンターであり、城郭考古学者の千田嘉博さん、同市出身で歴史学者の磯田道史さん、大森雅夫市長が講演や討論を通じて、城の魅力や活用策を語り合った。

 千田さんは岡山城の本丸が複数の段で構成される点などが、織田信長や豊臣秀吉が築いた安土城、大坂城と共通すると指摘。「天下人の城の造りや姿を体感できる特別な意味を持つ城だ」と紹介した。

 天守閣の展示を監修した磯田さんは、城を軸に交流する「J7(城セブン)サミット」開催や「殿様料理」の復元を提案。世界遺産の姫路城、大規模改修した福山城と合わせ「三つの城を見たい人は多く、交通結節点の岡山が中心になるチャンスがある」と述べた。

 大森市長は継続的な集客に向けた活用策などについて「今は人気が高いが、ニーズに合わせて変えていく」と定期的な見直しの必要性を強調。5年単位での再整備に意欲を示し、千田さん、磯田さんに協力を求めた。

 フォーラムは岡山コンベンションセンター開設20周年記念で日本経済新聞社が主催し、市などが共催。県内外の歴史ファンら約300人が訪れた。

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