雨吹き飛ばす熱気 3年ぶり岡の獅子舞奉納

八上神社の神殿で3年ぶりに奉納された獅子舞(23日、和歌山県上富田町岡で)

 和歌山県上富田町岡の八上神社で23日、秋祭りがあり、地元の獅子舞団(木下喬敦団長)が県無形文化財の「岡の獅子舞」を3年ぶりに奉納した。演目は20余りあるが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、神殿で4演目のみを披露。それでも雨を吹き飛ばすような熱気があふれた。

 奉納したのは「幣の舞」「剣の舞」「しゅぜの舞」「神楽頭の舞」。例年は境内でも獅子舞を披露し、多くの観衆を集めるが、今年も取りやめた。

 獅子舞を担当した谷本淳史さん(36)は「緊張したけれど、うまくできた。団に入って7年目。中断期間もあったから、まだまだで、もっと練習を積みたい。来年は通常通りに開催できるよう願っている」と汗を拭った。

 岡の住民や出身者ら40人ほどが参加する獅子舞団は、秋祭りと7月の丑(うし)の日にある田中神社の祭典で奉納している。コロナ禍で2020年と21年は奉納を中止した。

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