上越市が「東京2020オリンピック・パラリンピック」の選手村施設建設に提供した木材を再利用したベンチが、市内各地の公共施設を中心に設置された。
「日本の木材活用リレー~みんなで作る選手村ビレッジプラザ~」プロジェクトでは、全国の木材を活用して選手村ビレッジを建設し、大会後に解体された木材を、各自治体の公共施設などでレガシー(遺産、引き継いでいくものの意)として活用する。
上越市は、県と県内6市町村と連名でプロジェクトに参画。桑取、二貫寺の間伐材であるスギ約22立方メートル(原木丸太64本)を提供した。県から提供された木材は主に、選手村ビレッジプラザ(雑貨店などの店舗、カフェ、メディアセンターなど)の床に使用され、今年2月に市へ戻ってきたという。
今回設置されたベンチは40脚。製作はまるやす(同市仲町6)が担当。幅1・7メートルで大人が3人座れ、スギの香りが伝わり、背もたれ部分に選手村ビレッジプラザに使用された木材であることを示す焼き印が押されている。市役所をはじめ、リージョンプラザ上越や教育プラザなど16施設に設置された。
市農林水産整備課は「上越市産のスギが、オリンピック・パラリンピックに使われたことを広く知ってほしい」と話した。