野口健 本人と元マネージャーが傑作ノンフィクションを語る! 『さよなら、野口健』トークイベントが12月6日(火)ロフトプラスワンにて開催!

先日発表された「Yahoo!ニュース | 本屋大賞 2022年ノンフィクション本大賞」にもノミネートされるなど、今年を代表するノンフィクション作品の一冊となった小林元喜・著『さよなら、野口健』(集英社インターナショナル)。 その作者である小林元喜、そして彼がかつてマネージャーを務め、本作でその表も裏も描ききった野口健 本人が登場するトークイベントが12月6日(火)にロフトプラスワンで開催される。 『さよなら、野口健』は、帯に推薦文を載せた角幡唯介・佐々涼子の両氏をはじめ、高野秀行・小松成美・高橋ユキ・早見和真ら多くの作家からも高い評価を得たノンフィクション。

最近も富士山での清掃活動のニュースがSNSで拡散されたりと、環境活動家としての活動も常に話題になる野口健。1999年の七大陸最高峰の最年少(当時)登頂達成で話題になり、第12回植村直己冒険賞も受賞。その後、エベレストやマナスル、日本では富士山などの清掃活動を精力的に行なうと共に、各地域の教育支援や震災支援のための基金を立ち上げるなど、アルピニストの視点だけに限らぬ活動が広く知られている。 その一方で、「アルピニストとしての行動が売名行為的」、さらに「登山家として3.5流」とまで批判されたこともあり、またかつて自民党から出馬寸前の動きがあったことや選挙の応援活動も多く行なっていることなど、政治との関わりも否定的に見られることも少なくない。 そんな野口健の元マネージャーが書いたノンフィクション、しかもこのタイトルとあって「どんな暴露本だろう?」と想像した人も少なくないはず。しかし角幡唯介による「新しい人物ルポの誕生である」という帯文のとおり、予想を良いほうに裏切ってくれる作品だ。 学生時代の海外生活や親の離婚といった子ども時代の話から、ネパールでの結婚で起こったトラブル、メディアやスポンサー対策の上手さなど、清廉潔白だけでない野口健を描いていくために、様々な関係者にインタビューして野口健の輪郭を描いていく王道な書き口。 ただ、その中に著者のエピソードが織り込まれていくのに読み手は最初は異質さを覚えるはず。ただ「自分語りが多いノンフィクションなのか?」と思ったら、その小林元喜のエピソードがとんでもなかった。 村上龍が好きすぎて、長崎の実家で実父と仲良くなって息子の電話番号を手に入れたり、石原慎太郎の公式サイトを作ると決意して企画書片手にいきなり本人の自宅に向かい直談判し実現化するなど、途中から挟まれていく著者の強烈なエピソードにぐいぐい引き込まれていく。 その過程で野口健のマネージャーとなり、同じ道を歩んでいくことになるのだが、途中、心を病んでしまい自殺未遂を図り、さらには精神科に入院してしまうまでに。その過程で何度もマネージャーを辞めながらも、またその前に戻ってきてしまうその魅力。野口健という強烈な存在を前にした自分自身をさらけ出し、筆をとった小林元喜。野口健を丸裸に、そして自分自身をも丸裸にしたこの一冊は、ノンフィクション好きから単純なゴシップ好きまですべてを虜にする一冊だ。 ちなみに本書発売直後には、作者が書籍を野口健に渡すところまではYouTubeで公開されているのだが、その感想まではまだ聞けていない。

▼野口健 元マネージャー、告発の真相!?

https://www.youtube.com/watch?v=0og7aP67bxI

いったい野口健はこの本を読んでどう思ったのか? その答えがイベントで明かされる。

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