W杯日独戦を終えたドイツ代表の声は? - 観戦をボイコットする市民も

ドイツ代表からは落胆の声

23日、カタールW杯グループEの初戦で、ドイツ代表は日本に1ー2で敗れた。開幕直後からドイツには重苦しい空気が流れている。試合当日、スポーツメディアSPORT1では、監督や各選手たち、解説者の声が紹介されている。

ハンジ・フリック監督
「私だけでなく、コーチや選手たちにとって非常に残念だった。(中略)一つ言えることは、日本は効率という点で明らかにわれわれを上回っており、そのおかげで一つ多くゴールを決めた」

トーマス・ミュラー
「(2018年のW杯を振り返って)状況は思わしくない。折り合いがつかないからではなく、2回の勝利が必要だからだ。(中略)でもわれわれには、スペインとコスタリカを打ち負かすクオリティー、戦い方、信頼がある」

マヌエル・ノイアー
「われわれが勝利を逃したことに完全に失望し、腹立たしく思っている」
「(敗北の理由について)われわれは最後まで守備がうまくできなかった。日本が1-1に追い上げたことで、プレッシャーをかけてきたからだ」

バスティアン・シュヴァインシュタイガー
「われわれにはゴールを決めるチャンスがあった。でも2-0にすることができなかった。そして、日本が3-5-2から5-3-2に変更したが、それに対応することができなかった」

インタビュー映像および記事はこちら:
SPORT1「Stimmen zur DFB-Blamage」(11月24日)

W杯観戦をボイコットする飲食店も

一方、カタールの人権問題をめぐって、日独戦の試合開始前にドイツ代表が口元を手で隠し、FIFAに対して抗議したことが話題となった。

市民の間でも抗議活動が行われており、ノルトライン=ヴェストファーレン州デュッセルドルフのバー「Retematäng」でも、W杯の試合を上映していない。オーナーのフォルマー氏はこの夏に「#KeinKatarinmeinerKneipe」(私の居酒屋にカタールはないの意)というハッシュタグを作り、ボイコットを呼びかけているという。

決勝トーナメント進出をかけてスペイン戦に挑む

ドイツは27日のスペイン戦に負けた場合、最終戦前に敗退が決まり、4年前と同様に決勝トーナメントに進出できない可能性がある。

けがのため日本戦に出場できなかったアタッカーFWレロイ・サネが、スペイン戦で復帰できる可能性がある。フリック監督は「現在彼はフィールドで個人トレーニング中だ」と話している。これはドイツにとって「良い兆候」といえそうだ。

参考:
ZDF「#KeinKatarinmeinerKneipe:Düsseldorfer WM-Boykott am Altbierfass」(11月24日)
tagesschau「FIFA WM 2022: Flick kritisiert nach Niederlage Passivität」(11月24日)

翻訳・要約:ドイツニュースダイジェスト編集部

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