サッカーのワールドカップ(W杯)で日本代表が歴史的な勝利を上げ、栃木県内のサポーターからも24日、称賛と歓喜の声が上がった。日本代表に帯同する栃木県関係者に思いを寄せる声も。W杯の一気の盛り上がりに期待し、特設コーナーを拡大したスポーツ用品店もあった。
宇都宮市民ら有志でフットサルを楽しむ「とちサル」を主宰する同市、会社員桑久保貴大(くわくぼたかひろ)さん(38)も市内のカフェで仲間と観戦した。一夜明け、強豪を下した日本代表を労い「コスタリカ戦もこの勢いで。目指すは優勝」と力を込めた。
宇都宮市池上町の英国風パブ「ライオンズヘッド西口店」で試合を見届けた宇都宮市、会社員水沼修也(みずぬましゅうや)さん(31)は「ひるまない攻めに心を打たれた」と口角が上がりっぱなしだった。
スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ宇都宮石井店」では24日朝、W杯関連商品の特設コーナーを拡大。午前中からユニホームやタオルマフラーを買い求める客でにぎわった。
西村友也(にしむらともや)店長(44)は熱狂の余韻を実感する。「感動を広める手伝いができたらうれしい」と話した。
一方、真岡市出身の元Jリーガーで、日本代表コーチを務める上野優作(うえのゆうさく)さん(49)の後輩らからも喜びの声が上がった。
「日本は強い。勝つと信じていた」。上野さんの母校、真岡高サッカー部の2年柿沢修志(かきざわしゅうじ)さん(17)は勝利を疑わなかった。FWを担う柿沢さんは「パス1本でシュートにつないで、あそこで決めるのがすごい」と話し、逆転ゴールが目に焼き付いている。同石塚音哉(いしつかおとや)さん(17)も「感動した」と語った。
真岡中、真岡高のサッカー部で上野さんの1学年上だった同市、公務員一ノ瀬幸人(いちのせゆきと)さん(50)は「ドイツに勝つという不可能を実現したことを誇りに思う。縁の下の力持ち的な優作を応援している」とうれしそうに話した。
同市の石坂真一(いしざかしんいち)市長は、「ベスト8には必ず残っていただき、大きな成果を挙げていただいて凱旋(がいせん)してもらいたい」と期待を寄せた。