日本教育行政学会賞を小川正人名誉教授と櫻井直輝准教授が受賞

~著書「地方教育行政とその空間-分権改革期における教育事務所と教員人事行政の再編」の研究成果により~

このたび、放送大学(本部:千葉県千葉市、学長:岩永雅也)の小川正人名誉教授と櫻井直輝准教授(心理と教育コース、教育政策/教育行財政学)が、日本教育行政学会賞を受賞し、同学会の第57回研究大会で表彰されました。表彰の対象となったのは、小川名誉教授・櫻井准教授をはじめ5名により執筆された著書「地方教育行政とその空間-分権改革期における教育事務所と教員人事行政の再編」です(学事出版令和4年2月刊)。

1.日本教育行政学会賞について

授与式が行われる研究大会が開催される年の前々年の1月以降に発表された日本教育行政学会会員の執筆になる著書・編著書(共著、共編著を含む)を対象とし、特にすぐれた教育行政研究に対して与えられます。

2.受賞者一覧

・小川 正人(放送大学名誉教授)
・櫻井 直輝(放送大学准教授)
・本多 正人(愛知教育大学教授)
・川上 泰彦(兵庫教育大学教授)
・植竹 丘 (共栄大学准教授)(敬称略)

3.受賞コメント

小川正人名誉教授
「受賞した本は、研究代表者を務めた2つの科研費(基盤研究B)による8年間の地道な共同調査研究をベースにまとめたものです。研究対象は、地方教育行財政の根幹であるにも拘わらず一般に知られない地味なシステムであることから、収集した膨大な資料・データをどういうメッセージ性を込めて分析、発信していくかで苦労しましたが、(教育)行政学研究に一石を投じられたのではないかと思っています。若手・中堅の研究者との本づくりの作業も楽しく、自分にとっても忘れられない本の一冊になりました。」

櫻井直輝准教授
「今回受賞した本は、大学院生時代に小川先生からお誘いいただいた科研費の調査研究をまとめたもので、私にとって非常に思い入れのある本となりました。分権改革期の教育行財政改革を、教育事務所再編に関わる事例調査(第2部)と県費負担教職員人事行政(第3部)とを対象に分析しています。収集・分析したデータ自体が大変貴重なものですし、「空間」概念の有効性を提示したことは、教育行政研究において大きな意義があると考えています。学術書ではありますが、地方教育行政に携わっている方に是非読んでいただきたい一冊です。」