自転車“だけ”で公道200キロをレース、うちなーんちゅの励ましにも感動。なぜたくさんの人が「ツール・ド・おきなわ」にはまるのか【ふくいのそと遊び】

“ホビーレースの甲子園”と呼ばれるツールド沖縄の魅力に迫ります。
23日間でフランス1周、約3300キロを走るんです
自転車だけで公道を200キロも走れるレースは国内でも少ない
沿道からの励ましや手厚いサポートには毎回助けられています

自転車のウエア選びがいよいよ冬装備になり、本格的な冬の訪れを感じております。

今回は“ホビーレースの甲子園”と言われている「ツール・ド・おきなわ」について伝えして行ければと思います。今年は11月11日から13日まで行われ、わたくし寺崎も参加して参りました。その魅力の一端でも皆さんに感じてもらえれば幸いです。

まずこの「ツールド」という言葉はフランス語で「一周する」という意味で、ツールドフランスという大会名は聞いたことがある方が多いと思います。

ツールドフランス=文字通りフランス一周(23日間で3,300㎞前後のレース)…。ちょっとここまでいくと同じ人間なのか?と思う次第ですが、ツール・ド・おきなわはぐるっと沖縄北部を回るレース、走行距離は約200㎞です。

僕が知っている限りここまで公道で交通規制をかけて走れるレースは日本には片手程しかなく、この雄大なコースを車が一台も来ない中、思いっきり走れるのはとてもスゴイ事だと毎年出場すると肌で感じます。

レース中は沿道からの温かい応援、励まし。手厚いサポート。

もちろん前日には沖縄に入り、現地で夕食やレースに必要な買い出しをしたりするのですが、「兄ちゃん、明日ツールドに出るんか?頑張ってな!」と声をかけられた事もありました。

ここまで雄大なコースでレースができるのは地元の方々の理解や協力がないとできないと思うのですが、今年で34回目を終えたツール・ド・おきなわはそういった方たちに支えられすごく温かい大会だな~と感じます。

魅力をお伝えする上で外せないのは、ツール・ド・おきなわが「ホビーレースの甲子園」と呼ばれるようになった理由です。それは毎年沖縄に向けてレースに参加する人が「おきなわに賭けているから」だと思います。

参加者それぞれに置かれている環境があると思いますが、その中で参加してくる選手が最大限努力をしてそして最高のロケーションの中、レースを走る…。中には午前3時に起きて練習をしてから、仕事に行くなんて猛者もいるそうです。

レースを走る人達の熱量や想い、そんな部分が他のレースとはひと味もふた味も違うと実際に出てみると感じます。それを感じるとまた出場してみたい、次はもっと上に行きたい、と熱が入るような感覚が…

と、かなり内面的なお話しになってしまいましたが、沖縄にはそんな人たちが集まってきて、同じレースを走り、レースが終わったら極上の達成感が…(悔しさも…)。レース前は緊張感が漂いますが、レース後は話も弾みます。

お勧めはなるべく大人数で沖縄に行く事です。毎年11月の第2週に開催されるツールド沖縄ですが気温は25度前後。北陸ではダウンの出番が少しずつ出てくるタイミングですが沖縄は半袖、半パン。

現地でしか食べれないソーキそば、オリオンビールや観光スポット(レースが終わったら楽しみましょう!)

暑い、熱いツール・ド・おきなわ。出場すれば自転車熱が上がる事は間違いなしですよ。

(スポーツサイクル専門店「バルバワークスエチゼンストア」=福井県越前市瓜生町28-22-1 寺崎武郎)

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