「ポイントが付くとお得」「メリットがあるの?」“2万円分ポイント”締め切り迫るも…マイナンバーカード普及に市町で差が

SBSなどJNN系列28局のニュースサイト「TBS NEWS DIG Powered by JNN」内の「SBS NEWS DIG」編集部が今回注目したのが、マイナンバーカードに関する記事。2万円分のポイントの締め切りが迫り関心が高まっています。

静岡県富士市役所のマイナンバーカードによるポイントの申込支援窓口です。連日、高齢者を中心に混雑しています。11月25日午前中も、1時間から1時間半の待ち時間が発生していました。

国は2023年3月末までに、ほぼすべての国民にマイナンバーカードを普及させる大きな目標を掲げています。

目標達成のために、キャッシュレス決済で使える「マイナポイント」を導入。第2弾として12月末までにカードを申請すると、最大で1人2万円分のポイントを得ることができます。

<街の人>

「ポイントの手続きをしていないが、でも付くと聞いて、お得かなと思って作った」

「娘たちがあると便利だよというので、あとはポイントが付くっていうでしょう」

一方で…。

<街の人>

「写真を撮らなければならないし、作ったからといって、そんなにメリットがあるの?」

「持っていない」

Q.どうして作ろうと思わないか

「大して必要ない。年寄りには。でも、やらなければならないんだろうね、健康保険証と一緒になるようなことがあれば」

マイナンバーカードの自治体別の交付率です。静岡県全体では51.9%と半数を超え、全国12位です。市町別では、西伊豆町が76.1%と県内1位、全国でもトップクラスです。富士市や静岡市、浜松市など、人口の多い市町は県内平均と同じくらい。最も交付率が低かったのは、伊東市の41.4%でした。

西伊豆町は町独自の電子通貨とマイナンバーカードを紐づけることで、お得感と利便性からカードの普及が進みました。

<西伊豆町 星野淨晋町長>

「サンセットコインのカードを配って、なるべくそれに紐づけして、町内の消費喚起につなげていきましたので、それで利用率というか申請率が飛躍的に上がった」

交付率が最も低かった伊東市では、23日もショッピングセンターに特設会場を設けるなどカードの普及に躍起です。無料で顔写真が撮れ、市の職員がオンライン申請を手伝ってくれるとあって、1日で90人以上が訪れたといいます。

<訪れた人>

「お買い物ついでです」

Q.今まで作らなかったのは

「めんどくさかったから」

Q.サポートがあるとどう

「助かりますね」

<伊東市 市民課 石井壮資主事>

「こちらだったらできるよって方が多かったので、やってよかったと思います。私たちも市役所から出て、お客様の元に近づいて手続きのサポートができればと思っています」

カードの申請には手間がかかるという声がある一方で、ポイントがもらえることで、国の思惑通りカードの普及が進んでいる印象です。1人最大2万円分のポイントを得るためには、12月末までにカードを申請する必要があります。ポイントの申し込み期限は2023年2月末です。

もらえるポイントは、カードの取得で5000円分、健康保険証としての利用申し込みで7500円分、給付金など公金受け取り口座の登録で7500円分です。年齢制限はなく、子どものカードを申請してポイントを受け取ることも可能です。

行政の電子化というメリットがあるマイナンバーカード。ただ、情報流出を懸念する国民の声もあります。国には、カードの安全性を確実に守り、しっかり説明することも求められます。

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