冬キャンプに向けて、石油ストーブをチェックしている人も多いのではないでしょうか?本記事では、スノーピークから販売されている2種類の石油ストーブ、『タクード』と『グローストーブ』について解説します。加えて、『グローストーブ』のベースとなった『トヨトミ/レインボーストーブ』や他社製品と比較しながら、スノーピークのストーブならではの魅力に迫ります!
スノーピークのストーブはトヨトミのOEM製品! レインボーストーブは廃盤
2022年11月現在、スノーピークから販売されているストーブは『タクード』と『グローストーブ』の2種類。厳密に言うと『タクード』は石油コンロですが、煮炊き調理をしながら暖を取ることができるため、ここではストーブとしてご紹介します。
この2製品は、いずれも『レインボーストーブ』でお馴染みの『トヨトミ』製。歴史ある日本メーカーの製品に、スノーピークオリジナルのデザインや機能を加えたOEM製品です。
以前はスノーピークからも『レインボーストーブ』が販売されていましたが、現在は廃盤しております。
スノーピーク製ストーブ4選
スノーピーク製ストーブは、以下の4製品(2種類×2カラー)。それぞれの特徴を見ていきましょう!
【タクード】KH-002-BK 煮炊き調理が得意! コンパクトサイズ&燃焼効率の高さが魅力
コンパクトサイズの石油コンロ『タクード』。高さはわずか34㎝で、荷物が増えがちな冬キャンプの車載問題に悩んでいる人や、ストーブで調理をしたい人におすすめです。
背が低いためロースタイルとの相性も良く、チェアに座りながら調理できます。
スノーピークのキッチンテーブル『IGTフレーム』にセットできるのも、スノーピーク愛用者にとっては嬉しいポイントですね。
『タクード』のスゴイところは、3.1Lで15時間燃焼する燃焼効率の高さ!1泊のキャンプなら、5Lのポリタンクに給油していけば余裕です。
キャンプで人気の小型石油ストーブと比較してみると、タクードが優秀だということがわかりますね。
ちなみに、タクードのベースはトヨトミの『K-3M』というモデルです。
停電時の備えとしても、調理しながら暖を取れる石油コンロは重宝しますよ。
【タクード】KH-002-IV 雪峰祭2022年秋限定色
スノーピークの感謝祭「雪峰祭」2022年秋限定品として、タクードにアイボリーが登場しました。
スタイリッシュでクールな印象のブラックに対し、アイボリーは上品でやさしい印象です。どんなテイストにも合わせやすく、主張は控えめながら抜群の存在感を発揮します。
【グローストーブ】 KH-100BK 赤熱筒で暖かい! 冬キャンプの強い味方
対流式の旧モデル『レインボーストーブ』をより暖かさにこだわって改良し、360°方向へ暖かさを伝える赤熱式を採用した『グローストーブ』。遠赤外線効果により暖かな冬キャンプを実現します。
加えて、アウトドアに持ち出しやすいスリムな形状と、スタイリッシュなデザインが魅力です。さらに、タンク容量が4.9Lと大きく、燃焼効率も高いため、給油回数が少なく済むのが嬉しいですね。
『タクード』同様、耐震自動消火装置や緊急消火ボタンを搭載しており、日常使いも安心です。
【グローストーブ】2021 EDITION KH-100-KH おしゃれカラーが魅力
2021年に発売されたカーキカラーの『グローストーブ』。クールに、可愛く、おしゃれに、どんなテイストにも合わせやすいカラーです。
正面の給油タンク部分には、「2021 Limited Edition」と記載されています。
グローストーブとトヨトミレインボーストーブを比較! 高いけどスノーピークが欲しくなっちゃう理由とは?
ここからは、『グローストーブ』について深堀りしていきましょう。
モデルとなった『トヨトミ/レインボーストーブ』と比較しながら、『グローストーブ』の魅力をお伝えします!
価格差は2倍以上!? レインボーストーブとグローストーブのスペック比較
『グローストーブ』はトヨトミのOEM製品で、下部分はトヨトミの『レインボーストーブ』とほぼ同じです。
しかし価格を比較すると、『グローストーブ』が54,780円、『レインボーストーブ』は34,870円。Amazonや楽天などのECサイトでは『レインボーストーブ』が25,000円程度で入手でき、その価格差はなんと2倍以上です!
トヨトミなら、キャンプにマッチするランタン調デザインのものも、Amazonで3万円以下で購入できます(2022年11月価格)。
以下の通り、スペック情報を比較しても数値はほぼ変わりませんので、価格を抑えたい人には間違いなく『レインボーストーブ』がおすすめです。
スペックが同等にも関わらずこれほど価格差があると、「スノーピーク、高すぎじゃない?」「スノーピークを選ぶメリットって……?」なんて思ってしまう人もいるはず。
でもご安心ください。もちろんありますよ!スノーピークならではの魅力が。
ここからは、スノーピークオリジナル機能を搭載した『グローストーブ』の魅力をご紹介していきます!
ポイント1:360℃暖かい輻射式! 燃焼筒と天板に鉄板を使用
『レインボーストーブ』は、ガラスの中を熱が上昇し、ストーブ上部から熱を放つ「対流式」。対流式は部屋全体を暖めるには効果的ですが、ストーブの近くにいても暖かさを感じられないデメリットがあります。
一方、グローストーブは「赤熱式」です。赤熱筒から360°方向に熱が放出されるため、ストーブの周りに座ってぬくぬく過ごしたり、かじかんだ手を当てて温めることができます。
2製品の燃料消費量こそ変わりませんが、『グローストーブ』には遠赤外線効果もプラスされるため、暖かさの感じ方はかなり違います。
ポイント2:アウトドアに重宝する水平器付き
通常、石油ストーブは平地で使用することを想定して作られています。しかし、アウトドアでは傾斜のある場所に設置するケースも多いですよね。
そこで、『グローストーブ』には水平器が設置されています。
本体が傾いていると給油目盛りが正確な数値を出せず、給油し過ぎて漏れてしまった……!なんてことも。アウトドアでの使用を想定している人には嬉しい機能です。
ポイント3:スノーピークらしいスタイリッシュなデザイン
スノーピークファンはもとより、見た目へのこだわりが強いキャンパーには、『グローストーブ』のデザインは刺さるのではないでしょうか?
ワイヤーのガード数が『レインボーストーブ』よりも少なく、太くカクカクしています。力強くワイルドなデザインで、カッコいいですよね。
クールなキャンプギアの中に置いても、全く違和感がありません。
お馴染みのロゴは、着火口のカバー部分に小さく刻印されています。
シンプルでありながらオーラ全開。自宅でもキャンプでも映えるデザインは、スノーピークならではですね。
ただし気になるポイントも……!
ガードごとの隙間が広いため、子どもやペットの手が入ってしまいそうです。ファミリーキャンパーやペットのいるご家庭には、心配なポイントかもしれません。
安心して使いたい人は、ストーブガードを設置するのがおすすめです。
他社の石油ストーブとスペック比較! グローストーブはコンパクトな実力派
最後に、『グローストーブ』と他社の石油ストーブを比較してみます。
『コロナ/SL-66D2』のパワーやタンク容量は段違いですが、燃費が良いとは言えず、さらに大きさ・重量ともに大きくなってしまうのが気になるポイント。
▼よりハイパワーの『コロナSL-66H』をハピキャンライターがレビューしています。
筆者が愛用している韓国製の『パセコ/3100S』も、数値を見ると『グローストーブ』に並ぶ良い結果を出していますが、日本ではJHIA認証未取得のため屋外専用なのが気になります。
2万円を切るコスパの良さはおすすめですが、安心して使いたい人にはネックポイントとなりそうです。
一方グローストーブは、サイズ感や燃焼効率などのバランスが取れており、アウトドアシーンで使いやすい石油ストーブと言えます。少ない給油回数で済む点も、日常使いする人に高評価のようですよ。
……となると、問題は価格だけ。石油ストーブは長く使えるアイテムなので、燃料コストや日々の快適さ、満足感などでどれだけ払拭できるかがカギとなるでしょう。
スノーピークのストーブで冬キャンプをぬくぬく快適に過ごそう!
今回はスノーピークの石油ストーブ2製品、煮炊き調理が得意な『タクード』、赤熱式で暖かい『グローストーブ』をご紹介しました。
トヨトミ製の確かな品質と、スノーピークのこだわりが詰まったデザイン性は、お値段以上の満足感を与えてくれるはずです。
冬キャンプやご自宅での日常使いに、ぜひ取り入れてみてくださいね!