森保監督快挙に「戦友」藤吉信次氏も歓喜 熱く語る福井の指揮官「やっと認められた」 サッカーワールドカップ2022

現役時代、森保監督と同じチームで過ごした経験のある福井ユナイテッドFCの藤吉監督=11月24日、福井県福井市の同FC事務所

 サッカーW杯1次リーグE組。11月23日の日本の逆転劇をもたらした指揮官について、熱く語る人が福井にいる。サッカー北信越リーグ1部、福井ユナイテッドFCの藤吉信次監督(52)。Jリーグの現役選手時代、日本代表の森保一監督(54)とチームメートだった。「代表監督としてたたかれることも多かったが、やっと認められたようでうれしい」とかつての同僚の快挙を喜んだ。

 2人は1998年に京都パープルサンガ(現京都サンガ)と、2002年にはベガルタ仙台でプレー。仙台では森保監督が主将、藤吉監督が副主将を務めた。

⇒サッカーワールドカップ2022日本代表のユニホームに福井のタフな技術 国内唯一のライセンス

 明るいキャラクターの藤吉監督に対し、森保監督は誠実な人柄で人間味があり、人の心をつかむのがとてもうまかったという。「普段は寡黙に背中で引っ張り、試合中は熱くみんなを引っ張る人。誰にでも公平に接してくれ、選手みんなが好きだった」と振り返る。

 現役引退後、森保監督はサンフレッチェ広島を率い3度のJ1優勝を果たした。藤吉監督が功績をたたえても、森保監督は「俺じゃない。スタッフが良いんだよ」と謙虚さを崩さなかった。「周りを大事にして、信頼してやっていると感じた」という。

 23日のドイツ戦、藤吉監督は自宅で戦況を見守った。逆転劇に「うれしかった。興奮した」。後半の陣形変更や選手交代について「国を背負ってやるときに、ああいう大胆な采配ができたのはすごい」と称賛し、「それだけ選手をよく見て、信頼しているということ」と指揮官への賛辞を惜しまなかった。

© 株式会社福井新聞社