初期消火や通報 ゲームで疑似体験 倉敷市消防局、HPで無料公開

「脱出ゲーム・マンション火災から避難せよ!」のトップ画面

 火災発生時の適切な対応を学んでもらおうと、倉敷市消防局はパソコン・スマートフォン向けのゲームを作り、ホームページで公開している。自宅が火事になった主人公を操作し、初期消火や119番通報を疑似体験しながら無事に避難することを目指す。

 タイトルは「脱出ゲーム・マンション火災から避難せよ!」。玄関に置いてある消火器を使ったり、電話で「119」をダイヤルしたりと、画面に登場する道具を使ってストーリーを進行する。

 避難の際は、表示される選択肢から適切な行動を選ぶ。例えば、煙の充満した部屋で不適切な「高い窓をあける」を選択してしまうと、煙に巻かれて脱出できない―となる。

 登場人物との会話にも火災予防のポイントなどを盛り込み、防火・防災意識の向上につながるよう工夫。クリアすると「消防署長(消防監)」を最高に8段階で評価される。

 発案したのは予防課職員の守屋優喜さん(38)。消火設備や避難器具の使い方が分からないという市民の声を踏まえ「ゲームならとっつきやすく、楽しく理解してもらえる」と思い立った。絵の得意な職員がイラストを、ラップが趣味の職員がエンディング曲を手がけるなど協力して完成させ、10月中旬に公開した。無料。

 守屋さんは「自宅の防火設備や避難経路について考えるきっかけにもしてもらいたい」と話している。

クリアするには適切な避難行動を選ぶ

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