“津波の危険意識”薄れていませんか? “東日本大震災の教訓”を学べる被災地に建てられた「伝承館」とは?

手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。11月5日(土)の放送では、東北大学 災害科学国際研究所の今村文彦(いまむら・ふみひこ)教授に、「津波防災の日」について話を聞きました。

※写真はイメージです

2011年3月11日、東日本大震災の発生で多くの命を奪ったのが“津波”でした。このような甚大な被害をもたらした理由の1つとして、津波の恐ろしさや避難行動を知らなかったことが挙げられます。その教訓から、2011年6月に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、このなかで11月5日が「津波防災の日」と定められました。

しかし、今村教授は「津波防災の日にあわせて避難訓練や講演会をやっているんですけど、9月1日の『防災の日』や震災の日に比べたら、まだまだこれからかなと思っている」と認知度の低さを感じている様子。

東日本大震災を知らない子どもたち。そして、大人の私たちの当時の記憶はどうでしょうか? 薄れてきてはいませんか? 記録や記憶を思い起こす、知ることができる場所が、岩手県・宮城県・福島県などの被災地に建てられた伝承館です。そのなかの1つである岩手県陸前高田市にある「東日本大震災津波伝承館『いわてTSUNAMIメモリアル』」は、“命を守り、海と大地と共に生きる”をコンセプトに作られました。

常設展示は4つのゾーンに分けられています。まず、ゾーン1は「歴史を紐解く」。津波災害を歴史的・科学的視点から紐解き、年表や地層の標本から、過去の三陸沖で発生した津波について知ることができます。ガイダンスシアターでは、伝承館のテーマである“命を守り、海と大地と共に生きる”を踏襲した映像を観ることができます。

ゾーン2は「事実を知る」。被災の現場をとらえた写真、被災者の声、記録などを通して、東日本大震災、津波の事実と向き合います。津波の脅威を実感させる曲がったバス停や駅の看板、消防車両などが展示されています。

ゾーン3は「教訓を学ぶ」。ここでは、命を守るための教訓を共有します。写真や表、グラフを駆使した展示パネルで、被災時の状況や避難所での生活を振り返り、命を守るためにできることを考えます。

ゾーン4は「復興を共に進める」。東日本大震災の津波を乗り越えて、前に進む被災地の姿を伝えるゾーンです。

最後に今村先生は、「津波に関して一定の理解はしていただいていると思いますが、危機意識という面では、実は低下しているのではないかと。今一度『津波防災の日』などをきっかけに防災訓練に参加したりして、さまざまな情報を得る機会をつくっていただければと思います」と語りました。

<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/

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