「地元で公演、とてもうれしい」諫早出身の俳優 田中夢羽 ミュージカル「クリスマス・キャロル」出演 

地元でのミュージカル出演を楽しみにしている田中=長崎市内

 英国の文豪チャールズ・ディケンズの小説を基にしたミュージカル「クリスマス・キャロル」諫早公演が12月18日に開かれる。「マーサ役」として出演する地元長崎県諫早市出身の俳優田中夢羽(ゆめは)(22)に見どころや、今後の抱負などを聞いた。

 -作品の全体像を。
 守銭奴で、あくどい商売をしているスクルージ(吉田栄作)が主人公。幽霊や精霊らによって“心の旅”に連れ出され、生き方を変えるストーリー。とても大きな愛に包まれ、最高に幸せな気持ちにさせてくれる。

 -マーサはどんな役。
 マーサはスクルージの部下ボブの長女。難病を抱える弟のティムは純粋でとても優しく、スクルージの心を動かすキーパーソン。弟の命がいつまで持つのか、一緒に迎えられる最後のクリスマスになるかもしれない中、気丈に振る舞わなくてはならない複雑な心境を歌などで表現するのが難しい。共演者らから声をかけていただき出演することになった。地元での公演が実現し、とてもうれしい。

 -役作りはどのように。
 同じ役でも人によって演技が違ってくる。正解がなく、とても難しい。自分の歌や演技などを客観的に把握するため、録音や録画をして、抑揚などをチェックしながら、練習を重ねている。

 -これまでを振り返って。
 小学生の頃から歌と芝居が大好きだった。毎週のようにハウステンボスの劇を見に通った。中学3年の時に応募した「ミス・ティーン・ジャパン」で準グランプリを受賞。現在は日本大芸術学部演劇学科4年で主に演技について学んでいる。芸術が大好きで、ギターや絵画教室などの経験も役立っている。

 -今後の抱負を。
 挑戦するのが好き。幼い頃から「やればできる」と両親が背中を押してくれてきたから。これからも自分の可能性を追求したい。舞台の世界には足を踏み入れたばかりだが、舞台や映画で主演を務めるのが目標。決して諦めず努力を続け、実力を磨くしかない。


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