【卓球技術】表でも切れる!表ソフトでブチ切れ下回転サービスを出す3つのポイント

裏ソフトのかけ方とは違うポイントを意識することで、表ソフトでもしっかり回転をかけることができるようになります。

「これができると試合が変わる!脱中級者講座」の第22回では、表のブチ切れ下回転サービスのコツを、加藤コーチの技術指導を通して詳しく見ていきましょう。

【加藤拓也(かとう たくや)】京都府・洛東高等学校から京都産業大学を経て、現在は天王山卓球スクール北山店でコーチを務め、子どもから大人までを幅広く指導する。戦型は右利きの中国式ペンホルダーでフォア表ソフトバック裏ソフト。中学生から卓球を始めながら、全国大会出場経験も持つ。自身の個人チャンネルであるKATO卓ちゃんねるでは、中ペン、表ソフトの技術をメインに練習や試合の動画を多く配信している。‬(写真提供:本人)

表ソフトのブチ切れ下回転サービスのポイント①:切り方

加藤:今回のテーマは下回転サービスです。表ソフトラバーでも裏ソフトラバーに負けないくらいの下回転サービスをかけるポイントについて解説していきたいと思います。

裏ソフトラバーとは違った回転のかけ方をしているので、そちらの点も参考にご覧下さい。

加藤:まず1つ目は、切り方です。

表ソフトで下回転をかける時は、ラケットの先端を上げ気味にします。裏ソフトラバーであればラケットの角度はある程度真っすぐでも良いんですが、表ソフトラバーであれば少し中指に力を入れて、ラケットの先端を少し上げて巻き込みサービス気味に下回転を出した方が、ボールをスポンジにしっかり食い込ませる感覚を掴みすいと思います。

表ソフトのブチ切れ下回転サービスのポイント②:飛ばし方

加藤:2つめは、飛ばし方です。

裏ソフトラバーではボールを山なりに飛ばしていくことで下回転をかける感覚を身につけていきますが、表ソフトは裏ソフトに比べて引っかかりが弱いので、同じやり方では回転をかけづらいと思います。

なので、私は下回転をかける際は、ボールにラケットを思いっきり叩きつける力を利用して回転をかけています。

ラバーの引っかかりだけでなく、ぶつける力も使って回転を作っていくようにしましょう。

表ソフトのブチ切れ下回転サービスのポイント③:フェイクモーションまでを1つのスイングに

加藤:3つめは、フェイクモーションまでを1つのスイングにすることです。

切ることだけに集中して切ったあとにラケットスイングを止めてしまうと、当たる瞬間のスイングスピードが少し遅くなってしまいます。

そこでフェイクモーションをスイングに加えることで、(インパクト後にラケットを逃がすような動作になります)ボールがラケットに当たる瞬間がスイングの通過点になり、スイングスピードが速い状態でのインパクトが可能になります。

実際の練習動画 4:15~

加藤:この時に見てもらいたいのがボールの飛び方です。バウンドしてから沈んでいると思いますが、これが重要なポイントです。

例えば、回転がかかっている下回転と言われているのは台の上でボールが戻るようなサービスですが、これらのサーブは回転を意識するあまりバウンドが高くなりやすく、実際の試合ではあまり効果的ではありません。

実際の試合では低く相手のコートで滑るようなサービスが効果的で、強いボールが打たれにくくなります。

表ソフトは裏ソフトに比べて最大の回転量が少ないので、回転以上にボールの飛ばし方が重要になります。

まとめ

加藤:下回転サービスは表ソフトの選手の全てのサービスの基本です。下回転サービスをしっかり切ることができて初めて、ナックルや横回転、上回転が使えるようになるので、絶対に最初に覚えていただきたいです。

そして、下回転サービスを表ソフトで出す際には、回転量だけで勝負しないことがやはり重要になってきます。

回転をかけられるとは言っても、表ソフトの回転量は裏ソフトと比べるとどうしても限界はあるので、ボールの飛ばし方を意識して「切れていないようで切れている」というギャップを作ることが大切になるのです。

文:加藤拓也コーチのYouTube KATO卓ちゃんねるより

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