【DeNA入団会見】ドラフト1位松尾が強気に誓い 「捕手として走って、打てて、守れる、新しい選手像つくる」

ドラフト1位の松尾汐恩

 横浜DeNAは27日、横浜市内のホテルで新人10選手(育成5人を含む)の入団発表を行い、球団の未来を託されたルーキーたちが意気込みを語った。
   
 34年ぶりとなるドラフト1位の高校生捕手であり、石井野手総合コーチが現役時代に付けた背番号5が真新しいユニホームに刻まれている。大きな期待を自覚する松尾が追い求めるのは新時代のキャッチャーだ。

 高校通算38本塁打をマークした長打力に加え、正確なスローイングと積極的に次の塁を狙う走塁技術。プロ野球史で前例のない捕手でのトリプルスリーを夢のままで終わらせるつもりはない。「捕手として走って、打てて、守れるのはなかなか難しいと思うが、新しい選手像をつくりたい」と強気に誓いを立てる。

 近年の高校野球界をリードする名門の大阪桐蔭高で2年春から正捕手を任され、高校日本代表でも活躍した逸材。手にした色紙には「必勝」の2文字を記した。

 「(ドラフト1位で)指名してもらったことを自分の中で良いプレッシャーに変える」。負けが許されない環境で過ごした3年間は重圧との向き合い方も教えてくれた。

 球界を見渡せば高卒1年目捕手の松川(ロッテ)が今季の開幕戦で史上3人目となる先発マスクをかぶり、76試合に出場。ベイスターズでは嶺井がソフトバンクに移籍したとはいえ、戸柱、伊藤や若手の先輩との正捕手争いは激しい。

 「基礎をどんどんつくり上げて、1年目からフル出場できるよう体力をつけたい」と松尾。きりりとした表情にまだ初々しさが残る18歳の瞳は、大観衆の横浜スタジアムをはっきりと捉えている。

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