「体験しよう~視覚に頼らない豊かな世界」と銘打った催しが27日、鎌倉市内で開かれた。約30人が視覚障害者の海外での体験に耳を傾けたほか、箱の中の3Dプリンター製「鎌倉大仏」を触覚だけで当てるクイズなどに挑戦した。
イベントは「かまくら市民活動フェスティバル」の一環で葉山町の市民団体「ユニリーフ」(大下利栄子代表)が企画。大下代表の次女・歩さん(26)が登壇し「白杖(はくじょう)で巡ったコスタリカ」をテーマに、同国で過ごしたおよそ1年間にわたる生活の様子を紹介した。
歩さんは、国立公園内でナマケモノに触れた感触を「ドロドロ、ゴワゴワしていた」と表現。園内には動物の小型模型が設置され、目が不自由でも模型に触れて楽しめたエピソードなどを披露し、「コスタリカは日本のように『点字ブロック』や『音響式信号機』が整備されているわけではないが、目が見えない人に対しては『優しさ』でカバーしていた」と振り返った。