大磯町長選 池田東一郎氏が初当選 新人6氏の混戦制す 県議辞し出馬「人口減に歯止めを」 投票率は47.76%

当選確実の一報を受け、支援者らと喜ぶ池田東一郎氏(中央)=27日午後10時36分、大磯町内の事務所

 任期満了に伴う大磯町長選は27日に投開票され、無所属で元県議の池田東一郎氏(61)が、東海大学非常勤講師の尾白佳隆氏(70)ら5人を破り初当選を果たした。新人6氏が出馬した異例の混戦を知名度を生かした戦いで制した。投票率は47.76%で前回2018年を6.59ポイント上回った。

 池田氏は「人口減少に歯止めをかけ、大磯を前に進めたい」と訴え、県議を2期目途中で辞して出馬。花水川の堤防や国府橋の改修などを県議時代の実績に挙げ、教育や福祉の充実を強調。町社会福祉協議会の運営立て直しや来春に東海大学大磯病院から事業継承する医療法人徳洲会の病院への支援なども掲げた。

 尾白氏は、現職の中﨑久雄町長の後継候補として出馬。地域環境に対応した持続可能なまちづくりを目指し、教育格差をなくす「大磯モデル」の確立や防災政策なども訴えたが、及ばなかった。

 元町議の玉虫志保実氏(63)と石川則男氏(70)は、それぞれ中学校給食実施、給食費無償化と教育施設改修などで関連予算の拡大などを主張。野中幸市氏(59)は中学校給食実施と給食費、教材費の無償化、磯山秀夫氏(75)は新型コロナウイルス感染症対策の見直しなどを強調したが、いずれも支持が広がらなかった。

 当日有権者数は2万7533人(男1万3358人、女1万4175人)。

© 株式会社神奈川新聞社