カラフルな植物やキノコ 全身ドット柄のクリーチャー 「マッドゴッド」本編映像

12月2日より劇場公開される、「スター・ウォーズ」「ロボコップ」「スターシップ・トゥルーパーズ」シリーズなどの特殊効果を手掛け、アカデミー賞を2度受賞したフィル・ティペットが監督したストップモーション・アニメ映画「マッドゴッド」の、本編映像が公開された。

悪魔的でグロテスクなキャラクターのほか、幻想的でメルヘンな”グロかわいい”キャラクターも登場する本作。公開された本編映像では、残忍な小人・インプ、が薄暗い部屋の中で容器のふたを開け、何かを振りかける姿から始まる。振りかける先には、緑にあふれ、カラフルな植物やキノコ、きらびやかな装飾で埋めつくされた夢の国のような世界が広がっている。まばゆい光が差し込む、おとぎ話に登場するような森の奥には、原色カラーで全身ドット柄の2匹の謎のクリーチャーがいる。クリーチャーたちは、インプがふりかけた虫のようなものを食べる仲むつまじい姿を見せる。

「マッドゴッド」は、「天国よりも地獄に惹かれる」と語るティペットが生み出した暗黒世界を描いた作品。人類最後の男に派遣され、地下深くの荒廃した暗黒世界に降りて行った孤高のアサシンが、無残な化け物たちの巣窟と化したこの世の終わりを目撃するというストーリーが展開される。約30年前からティペットが地道に製作を続けていた本作は、視覚効果がCGへと移行したために中断した。それから20年後に、ティペット・スタジオの若きクリエイターたちが倉庫で当時のセットを発見。彼らの熱望により企画が再始動し、完成された。

一足先に本作を見た著名人の鑑賞コメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■つくしあきひと(漫画家)
予告映像で得た「大体このぐらいのものが見られるんじゃないかな」って期待値が迂闊だったとすぐ思い知らされた。

誰もが一度は、わくわくする地獄を探検したいなぁ!って思ったことがあるはず。地獄表現の未踏域、マッドゴッドが叶えてくれる。

■ハマ・オカモト(OKAMOTO'S)
30年という月日が凝縮された、緻密で艶やかな、狂いきったこの世界。
それを観られるという、この贅沢。

■樋口真嗣(映画監督)
うわー!ぎゃー!ひーっ!
やばい!ヤバすぎます師匠!
こんなこと考えてたんですか?
こんなこと作ってたんですか?
30年もかけて!コッソリと!
表では人形アニメを抛棄して
カッコいいCGアニメーションを
大作映画に一杯提供していながら、
陰でやりたい放題じゃないですか!
最高です。カッコ良すぎますよ師匠!

■松本光司(漫画家)
全カットがカッコイイです。
奇怪でキュートな地獄めぐり。
妥協のない絵作り、躊躇のないゴア描写。
台詞が無いのでイメージの全てが想像力に直結します。
一時も目の離せない、84分の強烈な悪夢体験でした。

■みうらじゅん(イラストレーターなど)
この世にCGがないと思ってみて。あるのは特殊効果だけ。僕は夢想家じゃない。だって、この映画、スゴ過ぎなんだもの!

■見里朝希(監督 / ストップモーションアニメーター)
容赦ない犠牲によって成り立つ、強烈で美しい地獄を見ているような世界観。
長い年月をかけ、挫折を味わいながらもストップモーションや特撮の可能性を最後まで信じ切った、
フィル・ティペット監督の狂気に満ちた創造力に目を奪われました!

【作品情報】
マッドゴッド
2022年12月2日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
配給:ロングライド
©2021 Tippett Studio

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