お試し乗車券で公共交通を身近に 岡山県、小学生と希望企業に配布

岡山県庁

 新型コロナウイルス禍で打撃を受ける交通事業者を支援するため、岡山県は県内の小学生全員への配布を決めた千円分の「お試し乗車券」について、12月1日から利用をスタートさせる。バスや路面電車、鉄道(JRを除く)に使え、公共交通を身近に感じてもらうことで将来的な需要増につなげる。従業員が通勤で利用する企業にも配布する。

 乗車券は100円券の10枚つづり。県内の事業者が運行する路線バスをはじめ、井原鉄道の総社~神辺駅間と水島臨海鉄道の全区間、岡山市内を走る路面電車で利用できる。小学生向けの券は同伴の保護者も使え、瀬戸内海の島々への旅客船にも利用できる。

 国公私立の全398校約9万8千人が対象。乗り方を伝えるガイドブックをセットにして学校を通じて配っている。企業については従業員が通勤や出張でマイカーから切り替えることを条件に、先着5500人分を配布する。いずれも来年2月まで利用でき、事業費は合わせて1億2700万円。

 希望する企業は同1月末までに専用サイトなどから公共交通乗車キャンペーン事務局(086―232―5066)に申し込む。

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