赤信号の横断歩道、1人で渡る3歳女児 車から降りて保護 「ママがいない」と泣き出す

片山真署長(左)から感謝状を受け取った齋藤雄飛さん(中央)と小此木望美さん=22日、鶴見署

 迷子になっていた3歳の女児を保護したとして、鶴見署は22日、横浜市鶴見区、建設業齋藤雄飛さん(37)と川崎市川崎区、介護士小此木望美さん(29)に感謝状を贈った。

 齋藤さんは10月20日午後6時40分ごろ、車を運転中に赤信号の横断歩道を1人で歩いている女児を見つけた。車から降りて、「どうしたの?」と聞くと「ママがいない」と泣き出したため、すぐに110番して母親を一緒に捜したという。女児を無事に母親まで引き渡した齋藤さんは「当たり前のことをしただけ。またこういうことがあったら助けたい」とほほ笑んだ。

 小此木さんは11月9日午後0時10分ごろ、息子と帰宅中に、1人で歩いていた女児と遭遇。その場に親がいなかったので、手をつないで「おなかすいてない?」などと声をかけながら一緒に捜したという。5分ほど歩いてから、110番して警察に引き渡した。女児は母親と昼寝中に目を覚まし、1人で鍵を開けて外に出たという。小此木さんは「無事に保護されてよかった」と目尻を下げた。

 同署の片山真署長は「小さな女の子は犯罪に巻き込まれる危険性が高い。勇気ある行動に感謝します」とたたえた。

© 株式会社神奈川新聞社