沿道パチンコ店解体へ JR長崎駅周辺の市道拡幅 来年度にも暫定整備着手

長崎市が拡幅を計画している市道(正面奥)。右側の建物が解体予定のパチンコ店=同市大黒町

 長崎市の都市計画道路大黒町恵美須町線(延長110メートル)の拡幅工事で、市は28日、国道202号沿いのパチンコ店を経営する企業が用地買収に協力し、来年2月末までをめどに建物を解体する予定と明らかにした。早ければ来年度から暫定整備に着手したいとしている。
 定例市議会一般質問で五輪清隆議員(市民ク)に田上富久市長が答えた。
 市土木建設課によると、JR長崎駅周辺の交通対策として、国道202号旭大橋東口交差点から長崎中央郵便局(恵美須町)に隣接する市道を拡幅。歩道を含めた幅員を現在の約11メートルから約26メートルに広げ、片側2車線ずつの4車線にする。2013年12月に都市計画決定。29年度完成を目指す。総事業費は約46億円。
 市は今年9月、パチンコ店「まるみつ駅前店」(大黒町)を経営する企業に移転補償費を支払い、企業側が用地を引き渡す契約を結んだ。契約額は非公表。同店は今月27日に閉店した。用地引き渡し後、市は仮舗装など暫定整備に順次着手したい考え。
 地権者5者のうち、長崎中央郵便局など残り4者についても現在移転先などの交渉を進めている。田上市長は「可能な限りの早期完成を目指し事業に取り組んでいきたい」と述べた。


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