佐世保重工業(SSK)、修繕船事業強化へ 第4ドック改修完了

修繕船兼用ドックへと改修された第4ドック=佐世保市、佐世保重工業

 長崎県佐世保市の佐世保重工業(SSK)が修繕船事業の強化に向けて進めていた第4ドック(長さ400メートル)の改修工事が完了し28日、落成式があった。設備増強により、新造船に代わる主力事業としての拡大を図る。
 SSKは新造船需要の低迷などを背景に、今年1月に主力の新造船事業を休止。本年度から本格的に修繕、機械の2事業体制へ移行し、事業体質強化に取り組んでいる。
 第4ドックは新造船用だったが、これを修繕船兼用に転用。海から修繕船をドック内に引き込むためのガイドレールやウインチなどの設備を増設し、船底の装置を格納するためのピットをドック底に新設した。既存の第3ドック(長さ370メートル)をはじめ、計4基のドックと合わせて、修繕船の受け入れ能力を拡大。総延長約1200メートルの岸壁とクレーン設備なども強みに、各種修繕ニーズに対応していく。
 落成式には県、市、佐世保商工会議所関係者ら約50人が出席。名村建介社長は「設備能力を大幅に増強した。自衛隊艦艇や海上保安庁の巡視船、米艦船、大型客船、今後需要が見込まれる環境対応船などへの対応力強化を図り、安定した事業体質を構築し、地元経済への貢献度を高めていきたい」とあいさつした。


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