FAが迫る大谷翔平の存在がジャッジの契約に影響か 米記者が指摘

今オフのフリーエージェント(FA)市場で最大の注目株となっているのが今季アメリカン・リーグ新記録の62本塁打を放ってMVPに輝いたアーロン・ジャッジだ。ヤンキースが再契約を目指しており、資金的に余裕があるジャイアンツも地元球団という「地の利」を活かして獲得を狙っている。このほか、ドジャースもジャッジ獲得に興味を示しているようだが、メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシ記者は「個人的な意見では、ドジャースにとって2年にわたるプロセスになる。今ジャッジを獲るか、1年後にオータニを獲るか、だ」と指摘する。

ドジャースはジャッジのメインポジションである右翼にムーキー・ベッツというスーパースターがいるものの、ベッツは必要であればプロ入り時のポジションである二塁に戻ることに前向きな姿勢を示しているという。よって、ドジャースがジャッジを獲得した場合、二塁ベッツ、遊撃ギャビン・ラックス、右翼ジャッジという布陣になり、正遊撃手トレイ・ターナーがFAで抜けた穴を埋めることになると予想される。また、ドジャースはジャスティン・バーランダーの獲得に動いていることも報じられており、資金力にものを言わせてバーランダー&ジャッジという投打の目玉をダブル獲得する可能性すらある。

ドジャースのジャッジ獲得の動きに待ったをかけるのがモロシ記者だ。1年後に大谷翔平(エンゼルス)がFAになることを見据え、今オフのドジャースは大物選手との大型契約を回避する可能性があるという。「今ジャッジはFAだ。1年後にはオータニがFAになる。ベッツやフレディ・フリーマンと長期契約を結んでいる以上、両方を獲得するのは難しい。ジャッジとオータニのどちらかを選択する必要がある」とモロシ記者。つまり、ジャッジとバーランダーの獲得を見送ったとしても、1年後に大谷と契約すればいいというわけだ。

これはドジャースに限った話ではないだろう。他球団も今オフの大型補強を控え、1年後に大谷獲得を目指す可能性がある。モロシ記者が指摘するように、1年後にFAを控える大谷の存在が今オフのジャッジの契約に少なからず影響を与えることになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.