朝倉さやが山形テルサ 大ホールで全国ツアー最終公演 満員の観客の前で「これからも一緒にたくさん笑いじわを作っていきましょう!」と力強くメッセージ

歌手の朝倉さやが27日、山形テルサ 大ホールで全国ツアー「朝倉さやコンサートツアー2022 Life Song Live」の最終公演を行った。

同ツアーは今年5月、最新アルバム『Life Song』を引っ提げてスタートしたもの。ツアー開始から半年が経ち、山形テルサ 大ホールで行われた最終公演には800人の観客が駆けつけ、満員御礼となった。

暗転したステージではアルバムのオープニングと同じく、子供の頃の朝倉が親族の大人たちと一緒に民謡『紅花摘み歌』を歌う声を収録したSEが流れた。そして幻想的な照明の中、朝倉が歌う『River Boat Song』『Mr. Mamurogawa』でコンサートはスタート。どちらも伝統的な民謡をベースにしつつも、新たな解釈とアレンジを加えた楽曲だ。続いてアップテンポのオリジナル曲『アリャセヘイヤ~』で、会場は一気に盛り上がりを見せた。今年のフジロック フェスティバルなどのイベント出演を経てパワーアップした歌唱力を披露し、観客を圧倒した。

朝倉はMCで「故郷山形に来たくても来れない日がずっと続いて、今日が来るのをずーっと待ってました。こんなに暖かく迎えてもらってもう泣きそうです」と感無量の面持ちで語った。続いて「山形に来たらこれを抜かすわけにはいかないでしょう」と、『花笠音頭』を三味線の弾き語りで元気いっぱいに歌唱した。

続いて、世界的に大ヒットしたアクションRPG「天穂(てんすい)のサクナヒメ」の主題歌に起用された『ヤナト田植唄・巫-かみなぎ-』を披露。朝倉の歌声で古代から伝わる稲作と文明、そして命の繋がりの尊さを表現した。

最新アルバム『Life Song』からは、日本テレビ「バゲット」のエンディング曲に起用されていた『ニワトリ』、『ラ・フランス~おフランスを添えて~』を披露。全編山形弁で歌われている『ラ・フランス~おフランスを添えて~』を故郷の山形で披露でき、朝倉は感無量の様子だった。同アルバムに収録された、花*花の大ヒット曲『さよなら大好きな人』の山形弁カバーも披露。同じくカバーコーナーでは『島唄』も歌唱した。

朝倉が「今日は歌いたい歌を魂込めて歌おうと心に決めてきました。命と人生を歌った最新アルバムからもたっぷりお届けします」と紹介したのは、朝倉の母校である山形商業高校の校舎の取り壊しが決定したことで制作した『山商』。同曲を披露すると、続けてアルバムのテーマに正面から向き合った『生きる』を歌唱した。

2013年のデビュー以来、朝倉が共に歩んできたプロデューサーのSolayaが今年9月にがんで他界したことに触れ、彼と一緒に作った音楽と過ごした時間がどれだけ自分に大切なものか、そして自分がこれからも歌い続けていく決心を涙ながらに語った。本編の最後に、生きる喜びをテーマに彼と作ったアルバムのタイトルチューン『ライフソング』を披露した。

アンコールではデビュー曲『東京』、そして故郷と家族の温かさへの感謝を込めた『おかえり-manzumamake-』を歌唱。「まんずままけ」とは山形弁で「まずはご飯でも食べたら?」という意味で、その言葉の素朴な響きに観客からは笑みがこぼれていた。アンコールの最後は「心を開いて、やんわりと聴いてけらっしゃい」と、古謝美佐子『童神』をアカペラで披露した。「これからも、いっぱい泣いていっぱい笑って、たくさん笑いじわを作りながら生きていきましょう!」と客席に語りかけ、全18曲を披露した約2時間のステージを締めくくった。

朝倉が歌を歌い始めた頃の声が収録されたSEから始まり、次の世代に命が引き継がれていく喜びを歌った『童神』、そして、身近な出身校への愛を歌った『山商』から、世界の多様な問題にも通底するような『生きる』。命がつながっていく時間軸と自分と世界を結ぶ水平軸、全てにつながる愛というテーマを表現したツアー最終公演だった。朝倉さやのさらなる活躍に期待したい。

朝倉さや 『Life Song』

発売中

品番:UPCY-7777〜8
価格:¥3,960

【収録曲】

Disc 1

1.1
2.ライフソング-Life Song-
3.ニワトリ
4.山商
5.ラ・フランス~おフランスを添えて~
6.下北沢
7.ヤナト田植唄・巫 かみなぎ -Future Trax-
8.生きる
9.最上川舟唄-Life Song-
10.からめ節 -Last Song-
11.おはら節-Life Song-
12.グラシアス・メヒコ
13.ドンドンパーンカレー
14.ハムスター(伝説生物)

Disc 2

1.飾りじゃないのよ涙は
2.異邦人
3.なすてだべfeat.テツandトモ
4.島唄
5.島人ぬ宝
6.さよなら大好きな人
7.時の流れに身をまかせ
8.童神~ヤマトグチ~

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朝倉さや プロフィール

1992年6月29日 山形県出身。
民謡日本一に2度輝き上京。2013年『東京』でデビュー。
2020年ユニバーサルミュージックよりメジャーデビュー。
歌の力で常識を塗り変え、感動を届ける、唯一無二の存在。失われた日本民謡文化の復活にも邁進中。
シンガーソングライター? いや、全てを超越するライフソングライター。

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