
【シドニー共同】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の科学者らは28日、世界自然遺産に登録されているオーストラリアの世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフを、存続が危ぶまれる「危機遺産」に指定することをユネスコに勧告する報告書を公表した。今年3月に現地を調査し、広範囲でサンゴの白化現象が進んだことを確認したとしている。
報告書は、ユネスコ世界遺産委員会が危機遺産に指定するかどうか決める会合の資料となる。
報告書は「気候変動の影響からの回復力が大きく損なわれている」と指摘し、オーストラリア政府などによる気候変動対策や水質保全が不十分だと結論づけた。