大雪への備え体制強化 関係機関と管轄超え連携 市民にも呼び掛け 上越市

 上越市は29日、市役所木田庁舎で今冬の雪への備えについて記者説明会を開いた。この中で今冬もラニーニャ現象が続き、大雪が予想されることから、各機関と連携した除雪体制や情報の共有、発信に力を入れ、異常降雪時の不要不急の出控えなどに備えるよう市民に広く呼び掛ける方針を示した。

上越市役所で開かれた説明会。過去2年の大雪を踏まえ、市民へ降雪前の備えを強く呼び掛けた

 市は今冬、除雪業者105社、除雪機械480台態勢で、車道1768キロ、歩道154・1キロを除雪する計画で、いずれも昨年より増加。市道と県道が交差する地点などについて県と協議し、同じ業者が除雪を行う相互乗り入れ路線を昨年より増やした。さらに除排雪作業に支障がないよう除雪機械の相互利用を可能にした。
 また、2年前の記録的大雪を踏まえ、大雪による除雪障害や大規模な渋滞などが懸念される場合、国土交通省高田河川国道事務所を本部に、県と上越3市、高速道路、警察、陸上自衛隊、消防が道路交通確保を図るため、冬季道路交通確保情報連絡本部を設置。情報共有や情報発信、応援要請など、道路の管轄などを超えて連携して対応する。
 市民には異常降雪時の不要不急の外出控えのため事前に燃料や食料、停電時に電気の要らない暖房などの準備、昨冬は25人が死傷したことから、屋根雪下ろしや除雪機など除雪作業中の事故に注意するよう強く呼び掛けている。
 この他、導入を進めている除雪支援システムは本年度、さらに1台増やし、高田市街地と浦川原方面の中山間地で2台の実証実験を行う。事前の備えの内容や除雪支援制度などは11月の『広報上越』、市ホームページを参照。

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