先日行われたカメルーン対セルビアの試合で突如メンバーから外れたアンドレ・オナナ。報道によれば監督との衝突でチームから追放されたという…。
今回は「ワールドカップでチームから外されてしまった選手たち」を『Sportskeeda』からお送りする。
ニコラ・カリニッチ
大会:クロアチア代表(2018年)
ロシアで行われたワールドカップにおいて最も大きな「追放劇」となったニコラ・カリニッチ。監督を務めたズラトコ・ダリッチ氏の怒りを買い、チームから外された。
当時フィオレンティーナでプレーしていたカリニッチは、ナイジェリア戦でウォーミングアップを命ぜられた際にそれを拒否。背中の痛みを訴えたものの、監督はそれを受け入れなかった。
また同様の事件はブラジルとの親善試合や練習中にもあったと伝えられており、ダリッチ監督はスタッフと相談の上でカリニッチを家に戻すことにした。
シュテファン・エッフェンベルク
大会:ドイツ代表(1994年)
エッフェンベルクは1994年ワールドカップでドイツ代表の中心選手だった。韓国戦で3-0とリードした後、2点を取り返されてしまう。ドイツは勝利したものの、その結果が彼の怒りを呼んだ。
ピッチを離れるとき、ドイツのファンに向けてエッフェンベルクは良くないジェスチャーをし、それに対してベルティ・フォクツ監督が激怒。彼をチームから除外する決断をした。
多くのチームメイトはそれに反対したものの、決定は覆られなかった。このあとエッフェンベルクはドイツ代表で2試合しかプレーしておらず、国際的なキャリアにも大きな影響を与えた事件だった。
ロイ・キーン
大会:アイルランド代表(2002年)
ロイ・キーンは2002年のワールドカップに出場するアイルランド代表のキャプテンであったが、結局その大会では一試合も出場することがなかった。
それ以前からもロイ・キーンは練習施設、食事、旅行の手配などに不満を述べており、元コーチや監督のミック・マッカーシーを批判するコメントを出していた。
そして大会の事前準備をサイパンで行っていたとき、キーンはメディアであけすけなインタビューを行い、それが公開されたことで監督と対立。結局その関係が悪化したことでチームを追放された。
ニコラ・アネルカ
大会:フランス代表(2010年)
アネルカは2010年ワールドカップの前、再建を必要としていたフランス代表の一員だったが、チェルシーで見せていた素晴らしいシーズンでのプレーを再現することができなかった。
メキシコ戦のハーフタイムにはレイモン・ドメネク監督がアネルカのパフォーマンスを激しく批判。それに対して彼は反発して口論となり、途中交代となった。この事件によってドメネク監督は選手たちから信頼を失い、チームはグループステージ敗退となった。
なおワールドカップの後にはアネルカに18試合もの出場停止処分が言い渡され、フランス代表でのキャリアは実質的に終了してしまった。
ディエゴ・マラドーナ
大会:アルゼンチン代表(1994年)
アルゼンチン最高のレジェンドであるディエゴ・マラドーナは、1994年に自身4回目となるワールドカップに出場した。1991年にコカインの使用によって1年もの出場停止処分を受けるなど、そのキャリアには多くのトラブルがあった。
その中でも最初の2試合で勝利に貢献したものの、ナイジェリア戦終了後のドーピング検査で尿から禁止薬物が検出されたため、ワールドカップから即座に追放されることになった。
同時に15ヶ月もの出場停止処分を受けることになったため、アルゼンチン代表ではこれが最後の試合となっている。
アンドレ・オナナ
大会:カメルーン代表(2022年)
2022年ワールドカップに臨んだカメルーン代表。その第2節で突如メンバーから外されたのが、インテルでプレーしているGKアンドレ・オナナであった。
開幕となったスイス戦で敗北した後、監督のリゴベール・ソングはオナナに「リスキーなプレーを避けてほしい」とスタイルのチェンジを要求。それに対してオナナが反発し、激しい口論が行われたようだ。
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サッカー協会会長のエトーが仲裁を行ったものの解決せず、最終的にオナナはチームから追放されることに。そして彼無しで臨んだセルビア戦では3-3の引き分けとなり、カメルーンにとって20年ぶりのW杯での勝ち点獲得となった。