世界遺産の森の中にあるピッツェリア「マテリヤ茶屋」

しーまライターの三田もも子です。先月に続き、奄美大島 大和村にある「奄美フォレストポリス」についてレポートします。

2021年に奄美大島の自然が世界遺産に登録され、大和村では湯湾岳をはじめ周辺の山岳地帯が遺産エリアに登録されています。その遺産エリアと緩衝地帯をまたいで位置しているのが森林浴公園の「奄美フォレストポリス」です。

奄美フォレストポリスは、湯湾岳の麓にあります。

広大な敷地の中にバンガローやキャンプサイト、アスレチック公園があり、マテリヤの滝や、水生生物を観察できる水辺の広場もあります。アマミノクロウサギやオットンガエルなど多くの希少な生物が生息していることから、ガイドによるナイトツアーも人気です。

そんな奄美フォレストポリスに、金曜日から日曜日までの週末限定で、手作り石窯で焼くピザが食べられるお店がオープンしました。その名も「マテリヤ茶屋」です。

マテリヤ茶屋は、キャンプ場の管理棟の中にあります。
調理の担当をしている才原さんは、大和村の国直出身。東京のイタリア料理店で働いていたこともあります。マテリヤ茶屋では、ピザだけでなく石窯も自作しました。「国直でピザ窯作りを習ったことがあり、奄美フォレストポリスでも作りたいと思ったんです。」と話します。

マテリヤ茶屋で出しているピザのこだわりを伺うと、「生地は粉とイースト、水、塩、オリーブオイルのみ。自分でとってきたタコやクレソン、自分で栽培しているハーブも使っています。塩は国直の海水で作った塩です。粒が大きくて美味しいんですよ。」と、地元の素材を大切にしている気持ちが感じられます。

人気のメニューは、1位がマルゲリータ、2位がカプリチョーザとテリヤキ、3位がクワトロフォルマッジだそうです。特にマルゲリータは、トマトソースも少し甘めに作っているため子どもにも人気だとか。

さっそく、マルゲリータを注文し、娘と外の席で待ちます。
森の中は空気が清々しく、木陰に風が通って気持ちが良いです。石窯でピザを焼く担当の森さんに見せてもらうと、釜の中であっという間にピザは膨らみ、チーズも溶けて美味しそうに!

そして熱々を頬張ると、トマトソースの酸味とチーズもまろやかさ、生地のモチモチが相まってとっても美味しい! 娘もパクパク食べています。

奄美フォレストポリスには広い公園があるため、最近は公園帰りの子連れ客も増えており、テイクアウトして公園で食べる家族も多いそうです。
「でもやっぱり石窯で焼いた焼きたてを食べて行って欲しいです。時間が経つと、どうしても硬くなってしまうので。」と才原さん。

奄美フォレストポリスは、奄美市名瀬市街地から車で約50分。ちょっと遠いと思うかもしれませんが、たったそのくらいで世界自然遺産の森に行けると思えば近く感じませんか?
さらにその森の中には、わざわざ訪れたくなるような美味しいピザ屋さんがあるのです。

今度の週末は、森の中のピッツェリアへお出かけしてみてはいかがでしょうか。


マテリヤ茶屋
〒894-3212鹿児島県大島郡大和村名音深山塔1476 奄美フォレストポリス内
電話:0997-58-3166
営業日:金曜日〜日曜日11:00〜14:00
年末年始は休み
Instagram:forest_police_

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