早くもクリスマスムード 串本沖に海中ツリー

海底に設置されたクリスマスツリー(29日、串本町沖で)=串本ダイビング事業組合提供

 和歌山県串本町内24のダイビング店でつくる串本ダイビング事業組合(谷口勝政会長)が29日、同町潮岬沖の海底に高さ約3メートルのクリスマスツリーを設置した。同町有田にある串本海中公園センター水族館も、今週末からクリスマスにちなんだ展示を予定。本州最南端の町で、早くもクリスマスムードが漂い始めた。

 海中のクリスマスツリーは、より多くのダイバーに串本を知ってもらい、町全体を盛り上げて地域の活性化につなげようという取り組み。今年で12回目となり、この時季の風物詩として親しまれている。

 この日は、サンタクロースの衣装を着るなどしたダイバーら9人が、前日にリボンなどを飾り付けて組み立てておいたツリーを船に積み込み、同町串本の袋港を出発。10分ほどで港から2キロほど行った水深18メートルほどのダイビングポイント「備前」に到着し、ツリーを海に入れた。

 海中では、ツリーが流されないよう、ダイバーが土のうやロープを使ってしっかりと固定。設置は12月25日までの予定という。

 組合イベント係の道井洋之さん(48)は「今日は雨も降るあいにくの天候だったが、海中では順調に作業ができた。3メートルの大きなクリスマスツリーが白い砂地に設置されており、皆さんでライトなどを持ち寄って装飾すると良い写真が撮れると思う。これからは水温が下がる分、抜けるような透明感が楽しめる。クリスマスの準備はしっかりできたので、ぜひお越しいただきたい」と話していた。

■「クリスマス水槽」も 串本海中公園で3日から

 串本海中公園センター水族館も12月3日から、季節のイベントや珍しい生き物などをテーマに中身を入れ替えている「トピックス水槽」で、色とりどりの生き物と装飾品によって「クリスマスパーティー」を表現する展示を始める。

 また、12月11、18、25日には午前11時から30分ほど、サンタクロースの衣装を着たスタッフが「串本の海」大水槽に入って掃除をするイベントも開く予定。

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