福岡をこよなく愛するライター大塚たくまが、福岡で起きていることを徹底深掘りしていきます。今回の深堀りは、「資(すけ)さんうどん」。リニューアルした岡垣店の凄さを徹底取材!
こんにちは。資さんうどんを愛するライター、大塚たくまです。
じつは2022年11月16日、岡垣町にこれまでにないタイプの「資さんうどん」がオープンしました。
店内はまるでカフェのような雰囲気。ナチュラルウッドを基調としたテーブルに、豊富なカウンター席に、タッチパネル式の注文……。
こんな資さんうどんが許されていいのか……?
リニューアルした資さんうどんが許容できるものなのか、一人の資さんうどんを愛する男として、確認に行ってきました。
雰囲気が変わった資さんうどん岡垣店
「きみは……ぼくの知っている、資さん……。なのか?」
リニューアルした岡垣店は、ぼくが知っている資さんうどんとは、違う顔をしていました。岡垣店自体は2012年にオープンしたとのことですが、このお店が積み重ねた10年の記憶は残っているのでしょうか。
生まれ変わった資さんうどんの中に入ってみましょう。
うおおお、全然違います。
最近増えている、チェーンのカフェとか、ファミリーレストランのような雰囲気です。パンケーキとか、ハンバーグとか出てきそう。これは資さんうどんとは思わない……。
これまでになかったタイプで新しいカウンター席が多数設置され、なんと店内ビジョンが。資さんうどんのメニューや、こだわりについて、動画で紹介されています。
省スペースのため、テーブルの上にはタッチパネルのみ。箸、お冷、とろろ昆布、天かす、きざみつぼ漬け、れんげなどは棚を設置。
仕切りに設置させ、テーブルから浮かせることで、テーブルの上をスッキリさせました。これはナイスアイディア!
お座敷席を廃止し、仕切りのあるボックス席が中心となりました。
ファミリー層に人気だったお座敷席ですが、高齢者にとっては座りづらかったり、子どもが隣のお客さんに迷惑をかけないかとヒヤヒヤしたりすることもあったものです。ボックス席なら、これらの悩みは解決できます。
めちゃくちゃ変わっていて不安だったけど、今のところ、かなり機能的で居心地がいい……。これは意外とアリなのか?
資さんうどんで広がりつつあるタッチパネル注文
資さんうどんの一部店舗で導入されていたタッチパネル注文が、岡垣店でももちろん導入されています。
おでんに関しても、従来のおでん鍋から取り出す形式ではなく、タッチパネルで注文する形式になりました。
すこし寂しい気もするけれど、衛生面を考えると、これがベストではあるのかなぁ。まあ、何よりラクですしね。
うどんは何も変わらず、いつも通りの資さんうどんです。うん、美味しい!!
ほかの福岡うどんよりも、ちょっぴりスープの旨味にパンチがあって。それが、やわらかいけど、弾力のある麺とよく合うんですよね……。唯一無二で好きだわ……。
資さんうどんの新提案「ソフトクリーム」
出汁まで飲んじゃいました。好きなんです。さて、いつもなら「ぼた餅」をいっちゃうところなんですが、今日は気になるメニューがあります。
なんと資さんうどんのメニューに「ソフトクリーム」が登場したんです。これは2022年11月現在、岡垣店限定!
食後にタブレットで店員さんを呼んで「ソフトクリームをお願いします」と、お声掛けして持ってきてもらいます。
ソフトクリーム(あんこ)150円(現在は岡垣店限定)
「あぁ、今日ぼた餅ちょっと重いかな」って時、あるじゃないですか。そんなときに、そっと寄り添ってくれる、かなりありがたい提案だと思います。
このあんこはもちろん、あの「ぼた餅」のあんこです。だから、甘ったるくなくて塩気の効いたあの味わい。それが、ミルキーなソフトクリームとよく合います。
ソフトクリームもあんこも甘さ控えめなので、見た目に反して、かなりさわやかな味わいです。うどんの後に、軽く食べられます。
もう言うことない。最高最高。ごちそうさまでした。
新登場!テイクアウトの窓口も便利
資さんうどん岡垣店では、新たにテイクアウトの窓口が誕生。これまでショーケースがあった場所が生まれ変わりました。
お店に入ることなくテイクアウトの注文ができ、そのまま会計を済ませられます。
うどん各種に加え、丼・カレー、焼きうどん、ぼた餅、おでんまで持ち帰りOK。これは岡垣店に限らず全店で可能です。かなり便利ですよね。
これまでよりもかなり気軽にお持ち帰りの注文ができるようになりました。この形態が普及すれば、資さんうどんとの関わり方が変わるかもしれません。
資さんうどん・佐藤社長に聞く! リニューアルの目的とは
大塚
今回のリニューアルで、もっとも大きなポイントはどこでしょうか?
佐藤社長
まず第一に「お客様の利便性の向上」ですね。
大塚
たしかに既存の店舗と比べると、かなり過ごしやすくなった気がします。
佐藤社長
コロナ禍で営業する中、お客様からいろんな要望をいただきまして、店舗の中で「変更しないといけない」というところがたくさんありました。今回は、ゼロリセットで完全に見直し、リニューアルしました。
大塚
かなり大胆に変わりましたもんね……。
佐藤社長
もう一つの目的は「働きやすい職場づくり」ですね。店内で従業員が作業しやすくなることで、お客様に提供するサービスをより良いものにするというねらいがあります。
大塚
お客さんにとっても、働く人にとっても、ベストな状態のお店にしていきたいという想いがあるんですね。
佐藤社長
また、株式会社資さんでは「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に取り組んでおりまして、「資さんSDGs宣言!」というものがあります。
大塚
あっ、さっきトイレの前のボードで見ましたよ。たくさん書かれてありました。
ロゴがかわいい
佐藤社長
この「資さんSDGs宣言!」の中には「働きやすく、やりがいにあふれる職場づくり」という項目があります。よりよい職場づくりに取り組むことで「一人ひとりが輝いて主役になる」ことができる会社を目指しています。
大塚
単なるブランドイメージの変更、とかそういうことではなく、このリニューアルの向こうには「持続可能なよりよい世界」を見据えているんですね……。
広さは変わらないのに広くなった気がする店内
大塚
お店の大きさは変わりませんが、体感的には広くなったような気がします。以前の資さんは「広いけど、なんか窮屈」というイメージがありました。
佐藤社長
まず、通路幅を広くしました。
大塚
ああ、たしかに広くなってますね! やはりバリアフリーの観点で?
佐藤社長
そうですね。車イスやベビーカーをご利用のお客様もご来店しやすいようにという部分と、従業員とお客さんがぶつかるということもありましたので、そこを解決しました。
大塚
わかるわかる。座席の合間をすり抜けるように、店員さんがうどんを運んでいて、大変そうでしたからね。
佐藤社長
さらに、従業員専用レーンをつくりました。提供時間の短縮ができるほか、熱いうどんが近くを通って怖い」という不安感もあったと思いますので、そのストレスも軽減させました。
大塚
牛丼屋さんみたいに、カウンターのところにレーンができたんですね。
佐藤社長
さらに、カウンターも少しずつ間隔をずらして、対面のお客さんと目が合わないように配慮しています。
大塚
そんな細やかな配慮まで! カウンターでも居心地がよい理由はそこにあったのか……。
テイクアウトの新設で待合時間の混雑を防ぐ
大塚
テイクアウトコーナーの新設は、かなりの改革ですよね。
佐藤社長
お客様にアンケートを取ると、やはり「待合スペースの混雑」がとてもお客様にとってストレスになっていることがわかりまして。
大塚
たしかに。資さんうどん、どの店舗も混雑してますよね。とくに最近はテイクアウトのお客さんも多くて、待合スペースがごった返しているときも……。
佐藤社長
そうなんです。その原因は「空席を待つお客様」「お会計を待つお客様」「テイクアウト待ちのお客様」が、同じ待合スペースで待つからでして。
大塚
そうそう、それで混雑するんですよ。なんとかしてほしかった。
佐藤社長
そこの解決策のひとつが独立した「テイクアウト窓口」なんです。これで、テイクアウトは独立して注文を受けられるようになります。また、テイクアウト専用の作業ができるスペースをつくることで、調理もできるようにしました。
大塚
渋いですけど、お客さんのストレス軽減にダイレクトに影響しそうな、素晴らしい改革ですね。
佐藤社長
さらに待合スペースにも大きな長椅子を準備し、混雑時に座れる場所を増やしました。
大塚
これまでの資さんは行列ができる前提の店づくりではなかったですからね。いや、新時代の資さんうどん、工夫が盛り沢山だ。勉強になります。
新形態の資さんうどんがこれから広がっていくの?
大塚
このリニューアル、穴がないような気がします。これ、どんどん他店舗にも広げていくんですか?
佐藤社長
いえ、まずは岡垣店でお客様の反応をしっかり見てから、決断したいと思っています。
大塚
あっ、そうなんですね。てっきり、どんどん広げていくのかと……。
佐藤社長
岡垣店がちょうど10年を迎える店舗でして。これまでのお客様と、新しいお客様の両方からご意見をうかがえるかと思っています。
大塚
あくまで、お客様から好評なら広げるということなんですね。……ということは、あの「ソフトクリーム」も岡垣店で好評な場合のみ、広げていくということですか。
佐藤社長
はい、ソフトクリームに関しても、岡垣店で好評であれば、各店舗にも広げていこうかと思っております。
大塚
マジか。いやぁ、岡垣店へ行ったお客さんにはぜひ、積極的にソフトクリームを注文してほしいですね。そして、この美味しいスイーツを全店に広げてほしい……。
佐藤社長
私どもとしてもおすすめの商品なので、ぜひ岡垣店にいらしたら、試してみていただければ嬉しいですね。
大塚
今日はお忙しいところ、取材に応じてくださいましてありがとうございました!
新しく生まれ変わった資さんうどん。そこには、資さんうどんが令和の時代を生き抜き、ますます発展していく前向きな姿勢が見て取れました。
北九州の資さんから、福岡の資さん、そして九州の資さんへ。これからも資さんうどんには目が離せません。
まずはみんな、岡垣店に集合だ!
■住所:福岡県遠賀郡岡垣町鍋田1-3-3 [MAP]
■営業時間:24 時間
■店休日:年中無休
■席数: 82 席
■駐車場台数: 40 台
■資さんうどんHP>>https://www.sukesanudon.com/
動画でリニューアルした岡垣店を見る
今回の取材模様を動画で見ることができます。こちらも要チェック♪
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