1280万円だまし取られる 岡山の女性、医師ら装う詐欺注意

岡山県警本部

 岡山県警は30日、大学病院の医師らを装った特殊詐欺で、岡山市の70代女性が1280万円をだまし取られたと発表した。県内で同様の不審電話が相次いでおり、県警が注意を呼びかけている。

 県警によると、女性は11月下旬、医師を名乗る男に電話で「息子が喉の病気」と告げられ、息子を装った男からも「病院で財布を盗まれ、会社の決算に必要な振り込みができない」と現金の立て替えを依頼された。その後、息子の上司という男の指示に従い、自宅に来た男に1280万円を渡したという。

 県内では今年、医師を名乗る同様手口の電話が58件確認され、被害は今回を含め11件。県警生活安全企画課は「医師役が事前に喉の病気と伝えており、声音の違いに気づきにくい。不審に感じたら家族や警察にすぐ相談して」と促している。

 県警によると、今年の県内の特殊詐欺認知件数は27日現在、139件(前年同期比31件増)、被害総額は約2億7770万円(同約1350万円増)。

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