大宮、白石踊「世界が認めた」 関係者ら歓喜、継承へ決意新た

8月に真庭市蒜山地域で営まれた大宮踊

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)政府間委員会は30日、盆踊りなどとして伝承されてきた「大宮踊(おどり)」(真庭市)や「白石踊」(笠岡市)など、24都府県41件の民俗芸能「風流(ふりゅう)踊」の無形文化遺産登録を決定した。

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 「世界の文化遺産に認められた」

 真庭市蒜山地域の大宮踊保存会(約80人)の福井章雄会長(74)は喜びをかみしめる。衰退の危機にあった踊りを守り継ごうと1936年に保存会が結成された。毎年夏の練習会や地元小中学校への出張講習など伝承に努めており「会員と地域住民で踊りの文化を残し伝える取り組みを続けていきたい」と思いを新たにした。太田昇市長も「大宮踊、蒜山地域の振興を引き続き支援していく」とコメントした。

 笠岡市・白石島の白石踊会の河田裕善会長(80)も登録決定の知らせに「伝統の踊りを受け継いできてくれた先人や島民、白石踊を愛してくれる多くの人のおかげ。後継者の育成がさらに進んでいくことに期待したい」。12月4日には島で記念セレモニーを開き、同会メンバーらが踊りを披露する。小林嘉文市長は「市民とともに喜びを分かち合いたい」と話した。

夕闇が迫る白石島の砂浜で披露された白石踊=7月

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