Netflixドラマ『ウェンズデー』の劇中歌、ザ・クランプスの「Goo Goo Muck」が注目

『ウェンズデー』主演ジェナ・オルテガ - Photo: Leon Bennett/Getty Images

ティム・バートンが監督・製作総指揮を務めるNetflixの新ドラマ・シリーズ『ウェンズデー』第4話の劇中で、ザ・クランプス(The Cramps)が1981年に発売した2作目のスタジオ・アルバム『Psychedelic Jungle』の収録曲「Goo Goo Muck」が使用され、注目を集めている。

『ウェンズデー』は、アダムス・ファミリーの長女でジェナ・オルテガ演じるウェンズデー・アダムスの物語で、超能力を学ぶためにネヴァーモア・アカデミーに入学したウェンズデー・アダムスの学生生活を描いたミステリー・サスペンス。ネヴァーモア・アカデミーで波乱に満ちた学生生活を送りながら新たな超能力を学んでいるウェンズデーは、町中を恐怖に陥れた謎のモンスターによる殺人を阻止し、25年前に彼女の両親を巻き込んだ超常現象の謎を追う。 

ダンスシーン使用で注目

この第4話の中で、ザ・クランプスの「Goo Goo Muck」は、ウェンズデーが学校のダンスフロアで往年のゴスダンスを披露するシーンのサウンドトラックとして使われた。ウェンズデーを演じるジェナ・オルテガは、自身のツイッターで、このシーンのインスピレーションについてこう述べている。

「スージー・スーやボブ・フォッシーによる“Rich Man’s Frug”、リサ・ローリング、リーナ・ラヴィッチ、ドニ・ラヴァン、そして80年代のクラブで踊るゴスたちの記録映像に感謝します。この演技では助けてもらいました」

 <YouTube映像: ウェンズデーが躍るダンスシーン>

ザ・クランプス

ザ・クランプスの『Psychedelic Jungle』収録曲のうち、ギタリストのポイズン・アイビー・ロールシャッハとシンガーのラックス・インテリアが書いたバンドのオリジナル曲はアルバムの半分で、残り半分は、1950年代と1960年代のロックンロール、ロカビリー、ガレージのヒット曲のカヴァー曲で構成されている。

「Goo Goo Muck」は、ロニー・クック&ゲイラッズの1962年のヒット曲で、ザ・クランプスのヴァージョンは、1986年の映画『悪魔のいけにえ2』の劇中でも使われた。ちなみにアルバム『Psychedelic Jungle』の裏ジャケットの写真は、アントン・コービンによるものだ。

ザ・クランプスは2006年に活動を休止しており、2009年にヴォーカルのラックス・インテリアが亡くなった後、バンドは正式に解散。また、長年ドラマーを務めたニック・ノックスも2018年に60歳で亡くなっており、元メンバーであるミリアム・リンナは自身のフェイスブックでこう追悼を捧げていた。

「ニッキーが友人であったことを神に感謝します。彼は、この世で最も心優しく、面白く、素晴らしい人物の1人であり、彼の人生に関われてとても幸運でした」

同じく元メンバーのキッド・コンゴ・パワーズはツイッターでこう述べている。

「ニック・ノックス、最高にかっこよかったよ。安らかに眠ってくれ。君が刻む最高のリズムと一緒に演奏できたことを嬉しく思うよ。謎めいた飛行機の上で会おう。ニックが数ヶ月前、俺に送ってきた最後のメールにあった“うまい話には騙されるなよ。俺たちの友人より”ってのがもう恋しいよ」

Written By Sam Armstrong

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