気象庁は1日、秋(9月~11月)の天候まとめを発表した。9月は暖かい空気に覆われやすく、11月は寒気の影響が弱かったため、秋の平均気温は全国的にかなり高くなった。沖縄・奄美は台風や前線、湿った空気の影響を受けやすかったため、秋の降水量はかなり多かった。
平均気温
全国的にかなり高かった。根室(北海道)、佐賀の2地点で秋の平均気温の高い方から1位の値を更新し、福島、潮岬(和歌山県)、鹿児島など11 地点で秋の平均気温の高い方から1位タイの値を記録した。
降水量
沖縄・奄美でかなり多かった。都城(宮崎県)、西表島、宮古島(以上、沖縄県)の 3地点で秋の降水量の多い方からの1位を更新した。一方、北日本の太平洋側でかなり少なく、北・東日本の日本海側で少なかった。
日照時間
北・東・西日本の日本海側でかなり多く、北・東・西日本の太平洋側で多かった。旭川(北海道)、大阪など4地点で秋の日照時間の多い方からの1位の値を更新した。一方、沖縄・奄美でかなり少なかった。
月ごとの天候
9月 気温は北・東・西日本で高く、降水量は沖縄・奄美でかなり多くなった。台風14号の影響で大荒れとなった所があり、東日本の太平洋側を中心に台風15号の影響で記録的な大雨となった所があった。
10月 東日本はたびたび強い寒気が流れ込み、全国的に気温の変動が大きかった。東日本はまとまった雨がなく、西日本は高気圧に覆われやすかったため、月降水量の少ない地域が多かった。一方、沖縄・奄美は台風や熱帯低気圧、前線の影響で湿った空気が流れ込みやすかったため月降水量が多くなった。
11月 寒気の影響が弱く気温は全国的に平年よりかなり高く、東日本は1946 年の統計開始以降、11月として1位の高温となった。沖縄・奄美は、前線や高気圧の縁辺を回る湿った空気の影響で、降水量がかなり多かった。高気圧に覆われやすかったため、日照時間は日本海側の各地でかなり多くなった。