時代超え愛されるキャラに注目 岡山で原田治展、会期中盤

ずらりと並ぶ絵本や原画などが原田さんの多彩な仕事ぶりを伝える会場

 人気イラストレーター原田治さん(1946~2016年)の全貌に迫る特別展「原田治展『かわいい』の発見」は会期中盤。1日も会場の岡山シティミュージアム(岡山市北区駅元町)には多くのファンらが訪れ、時代を超えて愛される原田さんの作品の魅力に浸った。

 原田さんは米国でイラストレーションを学び、1970年代の女性誌で注目された。50~60年代米国のコミックなどの影響を受けた、ポップな絵柄のキャラクターを生み出し、デザインされた商品「オサムグッズ」は、70~90年代に若い女性を中心に人気を集めた。

 会場には広告、出版物、グッズなど幅広い分野の約400点を展示。イラスト原画は簡潔ながらも洗練された線の描写が間近で楽しめる。動物や子どもを描いた絵本も並び、カラフルな色使いとキャラクターの愛らしい表情が目を引く。

 友人と訪れた津山市の女性(63)は「20代の頃からの大ファンで、今でも食器やハンカチを大切に使っている。雑誌を読んだり、グッズを集めたりしていた当時を思い出し、懐かしさでいっぱいです」と話していた。

 岡山シティミュージアムと山陽新聞社でつくる実行委員会主催。25日まで。5、12、19日休館。

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