
鹿児島県の奄美大島の森に、シイの木の根に寄生するクリーム色の「ヤッコソウ」が無数に現れ、落ち葉の積もった林床を彩っている。奄美の冬の人気者は、今月初旬ごろまで楽しめる。
ヤッコソウは葉緑素を持たず、高さは3センチ前後。上部に雄しべや雌しべ、その下にうろこ状の葉があるのが特徴で「やっこさん」のような姿が名前の由来になっている。
10月にリニューアルオープンした島北部の「奄美自然観察の森」(龍郷町)では遊歩道沿いで見ることができ、ヤッコソウ目当ての観光客も多い。
自然観察指導員の川畑力さん(43)は「踏みつぶさないように観察してほしい」と呼びかけている。