防衛費増額で増税か?国民の負担はどうなる?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2022年12月2日に公開された動画のテーマは……防衛費のために増税?これからも負担は増えるの?

ゲストに元衆議院議員の豊田真由子氏をお招きし、防衛費の増額とその財源について語っていただきました。

【このトピックのポイント】
・2027年度に防衛費と関連経費合わせてGDP2%まで増額か。豊田氏は数字が先行している現状を指摘
・財源は国債、税収の上振れ、医療系独立行政法人の積立金などが言及される。なかには増税の可能性を指摘する声も
・「財政の無駄削減」は失敗を繰り返してきた過去も。精査の難しさや柔軟性の低さも原因か

岸田首相 防衛費を増額する予算措置を指示

岸田首相は防衛費の増額をめぐり、2027年度に防衛費と関連する経費を合わせてGDPの2%に達する予算措置を講じるよう指示したとのことです。

豊田氏は「必要なもの、足りていないものを積み上げていったら2%になるという話のはず」「数字ありきではない」と増額の内容より数字が先行している状況について指摘しました。

MC鈴木はさらに2%の財源について言及。「何かを増額するなら減額するものもあるはず」「何を財源とするのかというところまで前回の選挙で問わなければいけなかったのでは」と議論不足の点についてコメントしました。

実際、防衛費増額分の財源としては国債や税収の上振れ、医療系独立行政法人の積立金などが選択肢として挙げられています。

しかし、MC鈴木は「どれも防衛費の財源としてふさわしくない。恒久的な財源でないといけない」とコメント。

ここで議論は財源に関連して「無駄の削減」に移ります。

豊田氏は「必要な増税はあるけど今回の局面をどうするかについてはいろんなことを整理・精査する必要があると思う」と無駄を削る方向性を提示。

MC鈴木は豊田氏の意見に同意しつつ、これまでも無駄な支出の削減がうまくいっていない点に触れ「今回も多分できないと思う」とコメントしました。

自民党 世耕氏は防衛額増減の確保について「時間をかけて議論を」

防衛費増額の財源については自民党の世耕氏も「1、2か月という単位ではなく時間をかけて議論を」と発言しています。

豊田氏は無駄を削減する前提として「なぜお金の無駄が生じるのか」という点に言及。「コスト意識がない状態でやってて持たずに済んでしまう環境だから」と解説します。

ある程度の無駄も必要とされる危機管理に関しては「取っておかないといけない無駄がどれくらいのものなのかは考えないといけない」とコメントしました。

財源確保のために無駄の削減の必要性を感じつつもなかなか実現しない現状に、千葉氏は「削ることを目標にした誰かを置くことはできないんですかね?」と質問。

それに対し豊田氏は「国とか公の無駄をなくすチームみたいなのって大抵間違えた方向に行っちゃうのよ!」と返します。

豊田氏は2009年の新型インフルエンザの流行を例に挙げ、その時に国産ワクチンの議論が切り捨てられてしまったことが今も影響していると解説。「削るのはそこじゃないんじゃないんですか?ということが得てしてある」と自身の見聞を語りました。

なぜ見当はずれな削減が行われてしまうのでしょうか。

MC鈴木は都議会の決算審議に触れ「お金の使い方を検証するにあたって新規予算に目が行きがちで既存予算には誰も突っ込まない」「見ている範囲が狭すぎる」とコメントします。

そうなってしまう理由には議会がこれまで承認し続けてきたものに対する盲目的な信頼や、既存のものを掘り返すことへの忌避感が考えられます。

さらにMC鈴木はそもそも論として「127人の議員で7兆の予算、5000の事業すべての検証はできない」とコメント。

1つ1つの予算を精査するには金額と人員のバランスがあっていないということがあり、これは国政においても同じことが言えそうです。

豊田氏によれば政策の必要性を合わせて検討する必要があるため、ただ会計のプロを入れればいいというわけでもないとのこと。

一度予算を減らしてしまうと増やすことが難しいということも無駄削減のハードルになっている部分もあるようです。

千葉氏「もう少し増やすことも柔軟になれたらいいですよね」

豊田氏「年度末にお金残すと次の予算がもらえないからいらない工事もやっちゃうみたいなのは象徴的。返納すべきじゃないかと思ったこともありますよ」

動画本編はこちら!

防衛費2%増額で財源はどこから?財政の無駄はなぜ削減できないのか?

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